「ボルトと並んでは走れない」日本の経済格差の問題は (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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「ボルトと並んでは走れない」日本の経済格差の問題は

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写真右から山形浩生氏(翻訳家、評論家)、加藤創太氏(東京財団上席研究員、国際大学教授)、湯浅誠氏(法政大学教授)、コーディネーターの高橋万見子氏(朝日新聞論説委員)(撮影/今村拓馬)

写真右から山形浩生氏(翻訳家、評論家)、加藤創太氏(東京財団上席研究員、国際大学教授)、湯浅誠氏(法政大学教授)、コーディネーターの高橋万見子氏(朝日新聞論説委員)(撮影/今村拓馬)

21世紀の資本

トマ・ピケティ著/山形浩生訳/守岡桜訳/森本正史訳

978-4622078760

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加藤:競争がないと十分な経済成長ができないことは、共産主義の実験が示しました。問題は、競争のルールやプロセス、また、競争の結果として生まれる格差を、人々がフェアで仕方ないと受け入れられるか。それによって許される格差のレベルが決まります。万国共通の「フェアなルール」はありません。ピケティ氏も言うように各国の民主主義プロセスで決めるしかない。

山形:格差そのものではなく、「どこまでか」が問題です。子どものかけっこで、隣の子と1秒違うだけなら「頑張ればいける」と競争心が起きるかもしれない。でも、(男子100メートルと200メートルの世界記録を持つ)ウサイン・ボルトを連れて来られて「頑張れ」と言われても、「それは無理だ」ということになるかもしれない。

 いずれにしても「競争に負けても家でご飯は食べられる」といった、ある程度のベースは必要です。日本の場合、そうした「底支え」が弱くなっていることが問題ではないでしょうか。競争しろと言われても、冒険しにくいのが現状だと思います。

AERA 2015年4月13日号より抜粋


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