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覚えておきたい「認知症の法則」 医師が解説

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 親が認知症になった場合、どのように対応するのがいいのだろうか。思わぬ症状や行動に戸惑ったり、時には苛立つこともあるかもしれない。そんな時に知っておきたい「法則」を、専門家に話を聞いた。

 認知症治療に詳しい杉山孝博医師(川崎幸クリニック院長)は、こう断言する。

「症状の表れ方にはパターンがあることを理解すれば、優しく接することができ、家族の負担も大幅に軽減します」

 まず押さえておきたいのは、「症状の出現強度に関する法則」だ。症状は、身近な相手に強く出る傾向がある。例えば、暴力的な行動は、介護をしてくれる家族に向かうことが多い。

「家族としては、せっかくお世話をしているのになぜ?と思うでしょうが、一番、心を許している相手でもあるのです」

「自己有利の法則」は、自分が不利なことを認めたがらない傾向を指す。失禁をしても「自
分ではない」と否定することは珍しくない。

 少し想像しにくいのは、「感情残像の法則」。嫌な出来事があった時、何が起きたかは忘れるが、「嫌な気持ち」だけ残像のように残る。なぜか声を掛けても無口で機嫌が悪く、あとから「デイサービスでほかの利用者とけんかをしていた」などと分かることがある。

「こだわりの法則」は、入浴時に足ばかりを洗ったり、夜中に洗濯物をたたみ続けたりと、一つのことにこだわる。

 杉山さんによると、家族の気持ちは、「戸惑い・否定」「混乱・怒り」「割り切り・諦め」そして「受容」の4ステップをたどる。このステップを早く進めるには、適切な情報を得て介護保険サービスを上手に使うことだ。

「全国に支部がある『認知症の人と家族の会』では、定期的に家族の集いを開いています。ここで気持ちを共有したり、情報を得たりするといいでしょう。時にはショートステイ(短期の施設入所)を利用して、家族が息抜きをするのも必要です」

AERA 2014年8月4日号より抜粋


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