リキッドアイライナーひとつで、目力が強くなる。肌に負担をかけず、手っ取り早く変身できる。モデルは平塚侑さん(撮影/家老芳美)
リキッドアイライナーひとつで、目力が強くなる。肌に負担をかけず、手っ取り早く変身できる。モデルは平塚侑さん(撮影/家老芳美)

 アイライナーを左右に振り動かし目尻を跳ね上げれば、数秒でできあがり。アーモンド型のつぶらで切れ長な目。いま人気の、ネコのような目に見せる「ネコ目メーク」だ。

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 東京在住のセラピスト、平塚侑(ゆう)さん(26)は「一見、性格がきつそうに見えて、甘えん坊そうなイメージも出せるのが魅力なんです」とその魅力を語る。

 10代後半から20代に人気のファッション誌「JELLY」や「BLENDA」などのモデルたちも、ネコ目メークが主流だ。昨年の秋冬ぐらいから、街を歩く若い女性の間で、よく見かけるようになった。

「ネコ目」は男性からも注目されているようだ。20代~30代前半の読者が多い、メンズファッション誌「メンズノンノ」は昨年12月号別冊付録で「キミの瞳にキュンしてる! 麗しの目ガールズBOOK!」を特集した。人気モデルなど、「目が丸くて目尻がキュッと上がったネコ目」の女子をずらりと並べたところ、反響を呼び、今月発売の8月号で猫目女子特集第二弾を組んだ。きっかけとなったのは、31歳の男性編集部員による、こんな一声だったという。

「かわいいと思った女の子はみんなネコ目だったんですよ」

 そこで、アエラ編集部でも、人気の女優やモデル、歌手を独断で「ネコ系」と「イヌ系」のイメージに分類してみた。

 切れ長の目を持つ、「ネコ系」の代表は橋本愛さん、黒木メイサさん、柴咲コウさん。ネコはマイペースで、気まぐれな動物だ。簡単には振り向かせられない手ごわさやミステリアスな雰囲気が漂う。桐谷美玲さん、武井咲さんは、ファッション誌「セブンティーン」のモデルだった2008年ごろから、佐藤ありささんとともに「ネコ目三姉妹」として人気を集めた、元祖・ネコ目女子だ。

 一方、愛嬌のある「イヌ系」は宮崎あおいさん、綾瀬はるかさん、天海祐希さん、山口智子さん、大島優子さんだろうか。あくまで飼い主に忠実で、信頼感あふれるパートナーなのが、イヌの魅力。だからイヌ系女子は、家で帰りを待っていて、メールにも即レスしてくれそうだ。いつも明るく機嫌よく接してくれるかもしれない。一見、イヌ系女子のほうが、男性に受けそうだが…。

 岩佐さんによれば、「メンズノンノ」の読者や専属モデルの若い男性たちは、どちらかというと「イヌっぽい」という。人当たりがよく堅実なタイプが多く、女性にはモテたいけれど、「自分からは行動を起こせない」という受け身型だ。

「だからこそ、強い女性が好きなのかも。さらに、ネコ系女子は、ぱっと見の印象がクールでも、親しくなると、気さくでフレンドリーだったりする。そのツンデレのギャップにはまり、ますますネコ目女子にひかれてしまうのではないでしょうか」

AERA 2013年7月29日号