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「子どものために黙って貯金」は相続資産とみなされる

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AERA#増税#遺産相続

 近い将来の相続税の増税を控え、「贈与」に注目が集まる。相続税が増税となる一方で、贈与税が一部緩和される見込みがあるためで、実際に生前贈与が増えている。では、生前贈与を上手に活用するにはどうすればよいか。

 相続税や贈与税の申告で気になるのは、税務署の視点だ。

 元国税調査官でエヌエムシイ税理士法人税務総合戦略室の黒﨑俊夫税理士は、こう話す。

「税務署が注目するのは、この金の流れは贈与か、貸付金か、それとも名義預金か、などの事実の認定です」

 よく問題になるのは「名義預金」だ。親が子どもに黙って子どもの名義で預金をし、印鑑も通帳も自分で持っていて、子どもは贈与を知らなかった、といったケースだ。この場合、贈与とは認められず、相続資産とみなされる。贈与はお互いの「あげる」「もらう」の意思の確認があって成立する。また、もらった人が通帳と印鑑は自分で管理することだ。

「贈与する側は子どもの無駄遣いが心配のようですが、あげたお金は定期預金に移しなさい、投資を始めなさい、などとお子さんの運用方法に口を出せばいいのです。もらった人がお金を動かしていれば、名義預金と思われるリスクは減ります」(飯塚美幸税理士)

 子どもの口座に振り込んでも安心とは限らない。例えば100万円を10年間、毎年同じ時期に口座に振り込むと、1千万円の贈与の分割払いとみなされ、税率が高くなる可能性も否めない。元東京国税局勤務の税理士、武田秀和さんのアドバイスだ。

「暦年贈与はそのつど完結するため、贈与税の申告と納税が行われていれば安心です。税務署が何年もさかのぼって定期金の贈与契約があったと認定するのは大変困難ですから」

 何年間かにわたって贈与をする場合は、金額を年間110万円以上にして、あえて少額の贈与税を納めるのも方法だ。

AERA 2012年11月12日号


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