伊藤万理華にインタビュー! 初主演ドラマ「お耳に合いましたら。」制作秘話 〈BOOKSTAND〉|AERA dot. (アエラドット)

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伊藤万理華にインタビュー! 初主演ドラマ「お耳に合いましたら。」制作秘話

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7月8日(木)深夜0時30分から放送開始するドラマ「お耳に合いましたら。」(テレビ東京系)。ポッドキャスト番組とグルメエッセンスを掛け合わせたこれまでにないドラマとして、放送前から注目を集めています。そこで今回は、地上波連続ドラマ初主演となり、主人公・高村美園を演じる伊藤万理華さん、原案・企画・プロデュースを行う畑中翔太(博報堂ケトル)さんに、ドラマの魅力から制作秘話まで語っていただきました。





■好きなものに没頭する感じ、私にそっくりです


――伊藤万理華さんは今回が地上波連続ドラマ初主演ということですが、ドラマ放送直前の今、どんなお気持ちですか?


伊藤万理華さん(以下、伊藤):これまでも映画や舞台などでお芝居のお仕事はさせていただいていましたが、まさに今、ドラマの主演ってこんなに大変なんだって、喜びはありつつも実感しているところです。撮影を進行しながら放送するという、今まで体験したことのないスピード感についていくのに必死です。もう目がぐるぐる回っている状態です(笑)。


――今作は主人公の高村美園がポッドキャストでパーソナリティとして成長していくストーリーですが、伊藤さんの目には美園はどんな人物に映っていますか?


伊藤:美園は人前で表現をすることが苦手な女性ですが、会社の終業後に、ポッドキャスト番組を聴いて "チェンメシ"(チェーン店グルメ)を一人で楽しむ趣味があったりと、内なる声に秘めた思いがたくさんあります。ポッドキャストに出会うことで"チェンメシ"を食べながら自分の物語や思い出を語っていきますが、そういう自分の心に熱い思いを秘めた感じも素敵だなと思います。


――間もなく初回がオンエアとなりますが、美園役はご自身に馴染んできましたか?


伊藤:実は役づくりという役づくりはしてないんです。というのも、私も好きなものに没頭しちゃうタイプで、美園の気持ちがめちゃくちゃわかるんです。好きなものを語るとき、感情が出てきて泣けてくる感じとか、そういうちょっとオタク気質な部分はもう共感しかなくて。だからオファーをいただいたのかなってくらい、自分に似ている部分がありますね。


畑中翔太さん(以下、畑中):実は伊藤さんのキャラに合わせて、脚本をあてがきしているところもあるんです。伊藤さんならこういうこと言いそうだとか、制作チームみんなでああだこうだ言いながら、美園という人物を作り上げていったんです。


伊藤:そうなんですか! そこまでしていただいて......遺作になるんじゃないかってくらい、自分には贅沢な作品です(笑)。


■遊び心と自由が詰まった今までにないドラマに


――制作チームを「お耳チーム」と呼ばれているのがかわいくて印象的でした。実際の撮影現場はどんな雰囲気ですか?


伊藤:会社の同僚役の井桁弘恵さん、後輩役の鈴木仁さんとは、私は初共演なんですが、おふたりは3度目の共演ということで、最初はアウェイになるかなって心配でした。だけど、いざ撮影現場でご一緒してみると、3人の役どころと同じく、普段の空気感までが似ていて居心地がいいというか。おふたりの力もあって、とても楽しく撮影に挑ませていただいております。あとはキャストもそうですが、スタッフさんからの愛もすごく感じています。こないだ美園の部屋で初めて撮影をしたんですが、私が好きなアイテムが置かれていて......。めちゃくちゃ嬉しかったです。美術だけでなく、カメラワークもセリフも遊び心がいっぱいです。そんな撮影現場なので、ほどよい緊張感の中に常に優しくて楽しい空気が漂っています。





――制作側でも遊び心は意識しているんですか?


畑中:はい、伊藤さんが言ってくれているように制作チーム全体で「遊び」を大切にしています。柔軟なテレビ東京さんだからっていうのもありますし、Spotifyさんとコラボする新しいドラマだから、今までにない楽しい試みをバンバンやっていこうと。いわば、プロの大人たちが全力で作る学芸会みたいな雰囲気です(笑)。


伊藤:学芸会(笑)。今回は、私も一緒になって制作している感覚があるんです。エンディングにダンスを取り入れたりと、普段の自分が得意とするものを積極的にどんどん出していこうとしてくれて。乃木坂46時代だとグループの中で自分の得意とするものを出して作品や企画にすることが多かったんですが、「地上波のドラマでもこんなことまでいいの?」ってくらい。こんなに自分と空気感が合うドラマがあるんだって日々感動しています。


――今作は畑中さんが小学生時代に体験した自作のラジオドラマ制作がきっかけで生まれたそうですね。


畑中:そうなんです。小学生時代、自作のラジオ番組を収録して、毎週のようにカセットテープに録音して、クラス中にばら撒いていたんです。ただ、お便りのコーナーで「先生の悪口募集」をしたらそれが先生に見つかって、親を呼び出されて強制終了させられたんですけどね(笑)。そんな記憶もあって、誰しもがパーソナリティになれるポッドキャストで主人公が成長していくドラマを構想しました。


――すごい創作意欲のある小学生ですね。今回は前作のドラマ25「絶メシロード」(テレビ東京系)に引き続き、マンボウやしろさんが脚本を担当ということですが。


畑中:原案ができていざドラマ化となった時、どうしてもやしろさんにお願いしたいと。僕の書いていたプロットの美園ちゃんに魂を入れなきゃいけないと思ったので、そういうのがすごく巧みなやしろさんの顔がすぐに頭に浮かびました。それで最初に書いてきてくれた原稿で、ポッドキャストでしゃべり狂う美園ができていて。一発でこれだと思いました。僕らは"やしろワールド"って呼んでるんですけど、それに任せて乗っていきたいと。やしろさんも自由にやってくださっていて、制作チームの各所がかなり自由に動いています。


――「絶メシロード」でもそうですが、これまで個人店を取り上げていた畑中さんが、チェンメシ(チェーン店グルメ)に着目した理由が気になります。


畑中:そもそも僕、茶色くて甘辛い、子供が好きそうなグルメが好きなんですよ。チェーン店のグルメも大好きで。コロナ禍で外食しにくくなった今、チェーン店のテイクアウトにたくさん助けられたし、より食べるようになった。だから今、チェンメシってみんなにとっての興味関心になるんじゃないかって思ったんです。これだったら、ドラマ放送後すぐに行けますし、実は"みんなのグルメ"なんじゃないかなって。





――なるほど。伊藤さんは"チェンメシ"はこれまで利用されてましたか?


伊藤:これがあまり利用してこなかったんです。コンビニで済ませることが多くて。だけど実際に撮影で食べてみたら、「こんなにおいしいものがこんなに安くていいの?」って感動しちゃいました。近場にあるし、24時間営業のところもあって、もう完璧じゃんって。だから今までなぜ食べてこなかったんだろうと、悔しい思いでいっぱいです。


――パーソナリティでトークしながら、食べ物の魅力を伝えるのは難しそうですね。


伊藤:そうですね。ただそこに美園自身のエピソードが加わるんです。隣の人との会話だったり、お母さんとの思い出だったり。食べ物の味って記憶や思い出と密に繋がっていて、食べた瞬間にその時の光景が蘇ることが多いじゃないですか。音楽に近いというか。チェンメシ好きという設定は私自身との共通項ではないけど、そういう体験って共通で誰にでもあると思うんです。私は服が好きなので、例えばお母さんから譲ってもらった服を着た時にその記憶が蘇ったり。こんなふうに好きなものを語る時、そこに何かしらのエピソードや思い出が加わる。ただただチェンメシがおいしいんですよっていうだけじゃない、美園だからできる発信をできたらと思ってます。


■誰もが主役。挑戦する人の背中を押していきたい


――ポッドキャスト番組と連動させるという新しい試みのドラマになりますが、ユーザーとしてお気に入りの音声コンテンツはありますか?


伊藤:実はラジオにそんなに詳しくなくて。だけど乃木坂46を卒業した時、ちょうど番組がスタートするということで聴き始めたのは、「霜降り明星のオールナイトニッポン」(ニッポン放送)。ド深夜時代から聴いていますが、ディープな話が繰り広げられるラジオならではのコミュニティと文化がすごく面白くて。リスナーとの距離が近くて情報量も多いので、得した気分になれるんです。


畑中:僕は、「ニッポン放送ショウアップナイター」(ニッポン放送)ですね。野球中継というちょっとマニアックな番組ですが、めちゃくちゃ好きでよく聴いてます。番組を盛り上げる「チーム・ショウアップ」のメンバーとしてクリープパイプの尾崎世界観さんが出てるんですが、実はもう一個並行して制作しているドラマの主題歌を書き下ろしてもらいました。野球のドラマなので、リスナーとして番組への熱い思いをお伝えしたらご快諾いただいて。伊藤さんも好きな番組に思いの丈をぶつけると、いい展開が起こるかもしれませんよ(笑)。


――ドラマ放送に合わせて、某有名パーソナリティによるポッドキャスト新番組がスタートされるということで。どんな方が登場するのか、ものすごく気になります!


伊藤:ラジオ、チェンメシに並ぶ、美園の3大好きなもののうちのおひとりです。もうめちゃくちゃびっくりすると思います。誰も想像していないあの方がご登場されます。


畑中:神降臨って感じですね。


伊藤:はい、超強力な神の降臨です。本当に実在するんだっていうくらいの......。この方を目当てに見てくださる、聞いてくださる方もいらっしゃるのではないかと思います。




――期待大です。最後にドラマの見どころをお願いします。


畑中:ポッドキャストと連動し、チェンメシを配信しながらパーソナリティが成長していくという、今までにない新しいドラマになっていると思います。演出的にもぶっ飛んでいるし、実験的なこともたくさん行っているし、伊藤さんはドラマ初主演となります。僕らとしてはバズーカーのごとく、伊藤さんをテレビの世界へと飛ばしたいという思いです。未知数だけど爆発してくれって感じで(笑)。守りの姿勢に入ることなく、制作チーム一丸となってドラマ作りをしています。お耳に合いましたら嬉しいです。


伊藤:現在、撮影真っ只中です。初主演というプレッシャーもありますが、肩の力抜いてやっておいでと応援してくれ、自由にやらせてくださるスタッフさんの愛情を受け取ってがんばっていきたいと思ってます。初めてのことに挑戦する美園の姿は、私自身ともリンクしているので、一緒に成長していくつもりで完走します。ポッドキャストもそうですが、誰もが主役になれる時代になった今、このドラマを通していろいろなことに挑戦できるよう、みなさんの背中を押せたらと思っています。




【概要】

木ドラ24『お耳に合いましたら。』

7月8日(木)から毎週木曜深夜0時30分より、テレビ東京系にて放送

出演:伊藤万理華 井桁弘恵 鈴木仁

伊藤俊介(オズワルド) 井上想良 草地稜之 駒井蓮 桜井玲香 高岡凜花

中島歩 永野宗典 濱田マリ 濱津隆之 平子祐希(アルコ&ピース)※五十音順

/吉田照美 やついいちろう クリス・ペプラー 遠山大輔(グランジ)

生島ヒロシ 赤江珠緒 ※出演順 ほか

https://www.tv-tokyo.co.jp/omimi/


[取材・文/船橋麻貴]


(記事提供:BOOK STAND)

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