マネ、セザンヌ、ルノワール… 中野京子と読み解く印象派の魅力 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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マネ、セザンヌ、ルノワール… 中野京子と読み解く印象派の魅力

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週刊朝日
【フォリー=ベルジェールのバー】 エドゥアール・マネ 1882年・油彩・カンヴァス 96×130cm (c)Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust)

【フォリー=ベルジェールのバー】 エドゥアール・マネ 1882年・油彩・カンヴァス 96×130cm (c)Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust)

 印象派とポスト印象派の殿堂といわれる英国のコートールド美術館の展覧会が、東京都美術館で開催中だ。その不思議な世界に迫る。

【画像】コートールド美術館の作品を写真で紹介

* * *
「印象派は主題より感覚を重視し、それまでの物語画を否定しました。今回のコートールド美術館展には謎めいた作品が多い。背後の意味を読み解いていくと、絵の見え方が変わってくるはず」とは、『怖い絵』や『印象派で「近代」を読む』の著作で知られる西洋文化史家で作家の中野京子さん。本展覧会の魅力を語ってもらった。

 なかでも「フォリー=ベルジェールのバー」は女性は何を見ているのか、背景の男性は誰なのかなど、謎に満ちている。

 ただ美しいだけでない、何か不思議な印象派の名画の世界へ迷い込んでみては。

■桟敷席
ピエール=オーギュスト・ルノワール 1874年・油彩・カンヴァス 80×63.5cm

「桟敷席は高額で、富裕層の男性が着飾った女性(妻、愛人、高級娼婦)を伴い、これ見よがしに自己顕示する場でもありました。この女性の黒と白の縞模様ドレスは当時の最先端。口紅がやや濃い感じがしますね。男性のほうは舞台ではなく他の桟敷席にオペラグラスを向けています。微妙な二人の関係は?」(中野京子、以下同)
【桟敷席】 ピエール=オーギュスト・ルノワール 1874 年・油彩・カンヴァス 80×63.5cm コートールド美術館 (c)Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust)

【桟敷席】 ピエール=オーギュスト・ルノワール 1874 年・油彩・カンヴァス 80×63.5cm コートールド美術館 (c)Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust)


■カード遊びをする人々
ポール・セザンヌ 1892~96年頃・油彩・カンヴァス 60×73cm

「遠近法は無視、人物の解剖学的正確さもなし、感情もあえて伝えないようにしています。セザンヌが『近代絵画の父』と呼ばれるゆえんでしょう。面白いことに彼は若いころ激烈な感情むき出しの絵を描いていました。いったい何があったのでしょうか」
【カード遊びをする人々】 ポール・セザンヌ 1892~96年頃・油彩・カンヴァス 60×73cm コートールド美術館 (c)Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust)

【カード遊びをする人々】 ポール・セザンヌ 1892~96年頃・油彩・カンヴァス 60×73cm コートールド美術館 (c)Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust)



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