丸山茂樹
丸山茂樹

 日本で行われた米PGAツアーについて、ゴルファーの丸山茂樹さんが解説する。

【写真】いい笑顔のキーガン・ブラッドリーはこちら

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 米PGAツアーの「ZOZOチャンピオンシップ」(10月13~16日、千葉・アコーディア・G習志野CC)は、アメリカのキーガン・ブラッドリー(36)が4年ぶり5度目のツアー優勝を飾りました。

 ブラッドリーは「タイガー(・ウッズ)と同じトロフィーに名を刻めた」というコメントをしてましたね。よく分かります。最初のZOZOでタイガーが勝ちましたからね。それはもう、特別な思いだろうと。僕もタイガーと同じトロフィーに自分の名前が並んだら、めっちゃうれしいと思います。

 連覇を期待された松山英樹(30)は通算3アンダーで40位でした。うーん、珍しくすべてが空回りしてましたね。体調なのかな。プロアマで途中棄権してましたので。

 英樹が日本でプレーする姿を、お客さんたちはすごく楽しみにしてたと思うんですよ。4日間合計で3万2千人ものギャラリーが習志野に来ましたからね。一目見たい、と言われる存在になりましたよね。

 日本勢は久常涼(20)と中島啓太(22)の12位が最高でした。久常はちょっと最後がねえ。18番パー5のボギーはかなり悔しかったでしょう。泣いてましたしね。

 18番の残り58ヤードから3打目を打つとき、「頭が真っ白になった」とコメントしてます。その結果、バンカーに入れてしまった。あの「真っ白」がちょっと分からないんです。あれだけのゴルフができてたのになあ。そこはやっぱりPGAツアーの重みなのかなあ。僕も若くでPGAツアーに参戦したときは、真っ白にはならなかったけど、「何をやってもうまくいかないな」「何が足りないのかな」と思いながらやってましたね。

 トップ10はならなかったとはいえ、大健闘といえば大健闘なのかなと思います。これをネガティブに考えるんじゃなくてポジティブに考えて、もっともっと頑張るんだということで、前を向いてやってもらえたら。

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丸山茂樹

丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表監督を務めた。セガサミーホールディングス所属。

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