佐賀大学お嬢様部のごみ拾いの様子(ツイッターから)
佐賀大学お嬢様部のごみ拾いの様子(ツイッターから)

「○○ですわ」「××ですのよ」……そんな言葉遣いをする人々がネット上に増殖している。その中心は、大学の“お嬢様部”を名乗る「ネット民」だ。“お茶会”と称する食事写真や日々思うことをツイートしている。はたして彼らの正体は──。

【画像】お嬢様らしからぬコメントで話題となったツイートはこちら

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 地元紙の報道などによると、今年6月4日深夜、佐賀市内にある佐賀大学のキャンパス近くで暴走族と約500人ものやじ馬が騒ぎを起こした。彼らが去った後の公道には、ごみが散乱していた。

 これに「許せませんわ!」と立ち上がったのが現役の佐賀大学生たち。仲間とともに、15袋分のごみを拾い集めてネット上で報告。学生有志らは大学非公認サークル「佐賀大学お嬢様部」を名乗る面々で、これがツイッターでトレンド入りするや「お嬢様部って何だ?」と話題になった。

 以降、SNS上では全国の大学名を冠した「お嬢様部」を名乗るアカウントが次々と誕生している。6月下旬時点で記者が確認できたのは30弱だったが、8月半ば過ぎには100を下らない数の「お嬢様部」が、それぞれの活動を報告している。

 当初は非公認サークルとしての大学のお嬢様部がほとんどだったようだが、やがて「○○大学××学部お嬢様部」のように細分化したものも。その後、高校名を冠したものも誕生した。

「お嬢様」のワードはよほど引きが強いのか、「○○商店街お嬢様部」や「練馬区在住お嬢様部」「暴走族お嬢様部」といった派生アカウントまで生まれている。

 お嬢様部メンバーに共通する特徴は「~ですわ」といった、いわゆる「お嬢様言葉」を駆使し、お茶会などを開催。大学生活などをツイッター上でつぶやくことだ。大学で開かれるイベントなどの広報を自主的に担っている「お嬢様」も多い。

 ツイッターのダイレクトメッセージ(DM)を通じていくつかのお嬢様部に取材を申し込むと、「日本大學生物資源科学部お嬢様部」が取材に応じてくれた。

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