ザ・ワイルドワンズの島英二さん
ザ・ワイルドワンズの島英二さん

 1960年代後半の日本の音楽界に旋風を巻き起こしたグループサウンズ(GS)のスターたちが、続々とYouTubeやLINEなどのデジタルサービス業界に参入している。なかでも今年デビュー55周年を迎えたザ・ワイルドワンズは、シニア世代に向けた発信に積極的だ。

【写真】バリバリ現役!ワイルドワンズの4人

 今年デビュー55周年を迎えるザ・ワイルドワンズは、10月下旬から「ワイルドワンズとLINEでつながろう!」と掲げ、公式LINEアカウントを開設。さらには「音楽のチカラでシニアを元気に!」をコンセプトに、ファンなどが気軽に見て・聴いて楽しめるようなスマホ用サイト「Go! Go! ワイルドワンズ!」を公開し、同時に公式YouTubeチャンネルも開設するなど、シニア世代の先陣を切って新たな取り組みを始動させている。

 背景にはシニア世代のスマホ利用率の増加がある。NTTドコモが運営するモバイル社会研究所が2021年に公開した『モバイル社会白書』によると、60代のスマホ所有率は約8割、70代のスマホ所有率は約6割。老若問わずネットで情報を得ている人が多くなっていることがわかる。

 ザ・ワイルドワンズの島英二さんは、「スマホ専用サイトは専門スタッフの協力のおかげで開設しました。コンテンツは僕たちでそろえて、安心して皆さんにおとどけできるよう内容のチェックなどの準備も協力し合っています。本当にスタッフたちには感謝しています」。「サイトは徐々に公開していく予定です。LINEは、現在1日1回の頻度でライブ情報を宣伝したり、メンバーからの一言コメントを送ったりしています」というように、ファンとの距離がより縮まるような新たなサービスの展開を計画しているようだ。

 10月に74歳の誕生日を迎えた島さんだが、パソコンもスマホも出始めた頃から使いこなしているのだという。

「僕は昔から機械いじりが好きだったので、結構早い頃からスマホもアプリをいろいろ試しています。アップルウォッチも使っています。だから家にスマホを忘れたりしたら大変。日常に欠かせない物ですね」(島さん。以下同)。

 ルックス通り、ライフスタイルも若者さながらだ。

 島さんは去年から個人のYouTubeチャンネル「島英二のKOBOちゃんねる」を開設した。個人的にはYouTubeをよく視聴するという。

「特にこれはいい歌だなと思った曲を調べたり、ワンズの曲の『想い出の渚』を一般の方々が歌ってくれた動画も見たり。ほかにも気になるジャンルの動画は見ています」

次のページ
配信ライブと今後の形態