料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「やわらか豚の角煮」。

【作る際のワンポイントアドバイスはこちら】

やわらか豚の角煮  (撮影/写真部・松永卓也)
やわらか豚の角煮  (撮影/写真部・松永卓也)

*  *  *

黒田民子(くろだ・たみこ)/1947年生まれ。料理研究家。All About「ホームメイドクッキング」ガイド。旬の素材を生かした家庭料理のレシピが幅広い世代に支持されている。趣味は美術館巡り
黒田民子(くろだ・たみこ)/1947年生まれ。料理研究家。All About「ホームメイドクッキング」ガイド。旬の素材を生かした家庭料理のレシピが幅広い世代に支持されている。趣味は美術館巡り

 とろ~りと甘辛いタレが絡んだやわらかな豚の角煮。私も大好物のひと品です。おいしく作るコツをお教えしましょう。

 豚バラ肉は5センチ角に切ります。そのままゆでると肉が硬くなりやすいので、ちょっとひと工夫。フライパンに油をひかず、まず豚肉の表面を香ばしく焼いてうまみを閉じ込めます。焼き面を変えながらカリッと焼いたらキッチンペーパーに取り出しましょう。余分な油を取り除くことでカロリーオフにもなります。

 そして鍋にたっぷりの湯を沸かし、焼いた豚肉、ねぎ、ショウガを入れて肉がやわらかくなるまでゆでます。圧力鍋をお持ちの方はお使いください。ゆであがったらザルにあげて肉を取り出しますが、残ったスープは鰹節を加えて塩、こしょうで味付けし、ラーメンなどのスープにどうぞ。

 煮汁の甘みはお砂糖でも構いませんが、水飴を使うとツヤが出ます。落としぶた代わりにニンジンやゴボウをのせると肉のうまみがしみこんで、おいしいですよ。

(構成/沖村かなみ)

◆やわらか豚の角煮

【ワンポイントアドバイス】角煮には豚肉だけを使うが、残った煮汁はラーメンなどのスープに活用したい。(左) いったん取り出した豚肉を鍋に戻し、片栗粉でとろみをつけたタレを絡める。 (撮影/写真部・松永卓也)
【ワンポイントアドバイス】角煮には豚肉だけを使うが、残った煮汁はラーメンなどのスープに活用したい。(左) いったん取り出した豚肉を鍋に戻し、片栗粉でとろみをつけたタレを絡める。 (撮影/写真部・松永卓也)

【材料】(2人分)豚バラ肉500g、ねぎ(青い部分)15cm、ショウガ30g、A(紹興酒200ml、水300ml、砂糖・みりん各大さじ2、醤油大さじ6)、水飴50g、片栗粉大さじ1、水大さじ1、貝割れ菜適量、練り辛子適量

【作り方】(1)豚バラ肉は5cm角に切り、フライパンで表面を香ばしく焼く。(2)鍋に水(1L)を入れて沸かし、(1)、ねぎ、スライスしたショウガを加えて中火で約1時間半ゆでる(圧力鍋の場合は約20分)。(3)(2)をザルにあげ、鍋に豚肉とAを入れ、落としぶたをして弱火で約30分煮る。(4)豚肉を取り出し、鍋に水飴と水溶き片栗粉を加えてとろみを付け、豚肉を鍋に戻してタレを絡める。(5)器に盛り付け、貝割れ菜と練り辛子を添える。

【ワンポイントアドバイス】角煮には豚肉だけを使うが、残った煮汁はラーメンなどのスープに活用したい。いったん取り出した豚肉を鍋に戻し、片栗粉でとろみをつけたタレを絡める。

週刊朝日  2021年11月12日号

著者プロフィールを見る
黒田民子

黒田民子

黒田民子(くろだ・たみこ)/1947年生まれ。料理研究家。All About「ホームメイドクッキング」ガイド。旬の素材を生かした家庭料理のレシピが幅広い世代に支持されている。趣味は美術館巡り。

黒田民子の記事一覧はこちら