11日時点だと、グローバルダイニングはこの1カ月だけで1・4倍、テイクアンドギヴ・ニーズは1.3倍も株価が上がった。

■月足チャートで「反転銘柄」を探せ

 ただ、こうした「ワクチン相場」については、期待感は「すでに一巡した」(大手証券会社のアナリスト)との見方もある。日経平均株価は2月に一時、バブル崩壊後で最高値となる3万円台をつけてからやや水準を下げ、足元では2万8千~2万9千円台で一進一退が続く。

 しかし、西村証券チーフストラテジストの門司(もんじ)総一郎さんは「相場の上昇はまだ5合目程度」だと指摘する。

「株式は、景気の回復局面ではまず業績回復への期待で買われ、続いて、実態に対する評価で上がるケースが多い。いまの局面ではまだ、業績に対する評価がすべて織り込まれたとは言えません。これから発表される各企業の決算をはじめ、将来をにらんだ新商品や成長戦略の発表といったタイミングで、業績を確認しながら今後も上がる余地がある」

 なかでも回復が期待できるのが外食や旅行、百貨店といった銘柄という。さらに、今後の生産や設備投資、個人消費の回復で自動車や家電など耐久財を購入する意欲が高まり、半導体や電子部品関連の企業の成長が引き続き見込まれるとにらむ。「脱炭素」や防衛・宇宙産業など、これから成長が期待できる分野にも注目している。

「相場には『保ち合い放れにつけ』という格言があります。一定の値幅での値動きが続いているときは、上昇か下落のいずれかに向けたエネルギーをためていることが多く、その値幅を抜け出すときには大きく上昇するか、下落する可能性が高い。そのため、大きく動いたほうに合わせた取引をするべきだという意味です」(門司さん)

 現在の膠着(こうちゃく)した局面を、門司さんは「上昇に備えた動き」とみているといい、こう続ける。

「下落リスクもありますが、米国の大型景気対策や国内外の金融緩和策などによって相場は下支えされると考えられるため、簡単には腰折れしないでしょう。コロナの感染収束が確信できたら株価水準はもう一段、切り上がる可能性が高い」

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