ミッツ・マングローブ「日本のスポーツと世界の壁」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ミッツ・マングローブ「日本のスポーツと世界の壁」

連載「アイドルを性せ!」

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ミッツ・マングローブ

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※写真はイメージです (GettyImages)

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 ドラァグクイーンとしてデビューし、テレビなどで活躍中のミッツ・マングローブさんの本誌連載「アイドルを性(さが)せ」。今回は、スポーツ観戦に対するメンタリティの世代間ギャップについて。

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 もしかすると今の10代・20代にとって、日本人アスリートの「快挙」や「悲願達成」は珍しいものではないのかもしれません。物心がついた時にはイチローも北島康介も内村航平も吉田沙保里も浅田真央も、国際舞台で大活躍していた世代。スポーツ観戦に対するメンタリティも、私たち(40代・50代)とはだいぶ違う気がします。

 もちろん私が子供の頃にも、王貞治さん具志堅用高さん山下泰裕さんといった日本が誇る「世界一」は何人もいました。それでもやはり「世界の壁」は果てしなく厚く、「いいところまでは行く日本人」という概念が常に横たわる中で、私たちはずっと日本のスポーツを観てきたわけです。だからでしょうか。このここ数年の快挙続きには、正直「信じられる」までに少し時間がかかります。

 瀬古利彦さん(マラソン)、岡本綾子さん(ゴルフ)、伊藤みどりさん(フィギュアスケート)、鈴木大地さん(競泳)、伊達公子さん(テニス)、有森裕子さん(マラソン)、荻原健司さん(ノルディックスキー)、三浦知良さん(サッカー)、野茂英雄さん(野球)等々。私が育った80年代・90年代は、世界に名を轟かせる日本人アスリートが次々と登場した時代。彼らの活躍により、私たちはそれまで経験したことのなかった興奮や感動をたくさん頂きました。と同時に、スポーツに抱く「願望」も天井知らずに大きくなっていったのです。

 例えば、長らく夢のまた夢だったサッカーW杯出場。その「悲願」をようやく叶えた瞬間に、次なる願いは「決勝トーナメント」はたまた「優勝」なんて次元にまで膨らむ。しかし毎回「あと一歩」のところで「世界の壁」に突き返される。その繰り返しでした。


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