何よりもまずは、けがを防ぎたい。

「足をひねるのは、足首が硬いからではありません。問題は姿勢の変化です」と話すのは、スポーツトレーナーの坂詰真二さんだ。

 年をとると、足の外側に体重がかかりやすい。その結果、足を上げない“すり足歩行”になり、段差でつまずいたり、足首をひねったりしてしまう。

「姿見で自分の立ち姿をチェックしてみましょう。楽な姿勢で立ち、ガニ股やO脚だったら体重が外側にかかっている証拠です」(坂詰さん)

 これを改善するには、「足閉じ屈伸」が有効。足とひざをできるだけ閉じて、イスから立ったり座ったりする運動だ。足の内側を意識し、両手でひざをはさんで開かないようにするのがポイントだという。

 大江医師によれば、頻繁に段差につまずいたり、足首をひねったりする人は、将来的に介護が必要になるロコモティブシンドロームの可能性がある。インターネットで「ロコモ度テスト」も試しておきたい。(本誌・山内リカ)

週刊朝日  2020年12月18日号