半沢“紀本常務”段田安則の次なる挑戦とは? 名作舞台で演出も

林真理子

2020/10/15 11:30

段田:アハハハ。杉村さんが最後に「女の一生」をおやりになったのは80代でしたね。

林:今回は大竹しのぶさんがなさるんですね。

段田:ええ。大竹さんもお若いですが、60代になってますからね。ただ、「女の一生」で演じる年齢は16歳から50代後半までなんですけど、そこまでの幅を演じられる女優さんは少ないだろうと思いますね。

林:段田さんは今回、大竹さん演じる布引けいのご主人役ですけど、演出もなさるんですよね。この話はぜひ聞かなきゃいけない。

段田:そうなんです。あまり聞いてほしくないんですけど(笑)。

林 演出はたくさんなさってるんですか。

段田:いや、3回目です。僕なんかではなく、専門の演出家の方がおやりになったほうがいいんじゃないかと、いまだに思ったりしています(笑)。

林:三木のり平さんも俳優としてだけでなく演出家としても評価が高かったし、一流の俳優さんが演出をやって成功するってこともあるんですよね。

段田:昔だったら芥川比呂志さんとか、俳優でありながら演出をなさっても素晴らしい方がいらっしゃいますね。野球でいうなら、“選手”をやっても“監督”をやっても素晴らしいという。

林:今回は段田さんの力量が問われるわけですね。

段田:そうなんです。だからマジでまずいんですよ(笑)。幸いにして過去おやりになった資料が残っているので、そこから知恵を少しお借りしようかと思っています。

林:資料が残ってるんですか。

段田:はい。昭和20年の4月ぐらいが初演で、途中、改訂が何回かあって、(原作者の)森本薫さんご本人の改訂もあったんです。焼け跡のシーンがあるんですけど、当時は検閲があったから、初演のときは焼け跡のシーンはなかったんです。戦後はGHQに気をつかいながら焼け跡のシーンを入れたんですね。それから中国公演のときに、呼称の問題があったので、戌井市郎さんが改訂されたり。つまり「もともとのホン(台本)はどれなのよ」というぐらいいろいろあるんです。

林:そうなんですか。

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