台風避難は“ホテル”が新常態 宿泊料金割引GoTo活用も (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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台風避難は“ホテル”が新常態 宿泊料金割引GoTo活用も

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吉川明子週刊朝日
台風による土砂崩れの現場=9月8日、宮崎県椎葉村 (c)朝日新聞社

台風による土砂崩れの現場=9月8日、宮崎県椎葉村 (c)朝日新聞社

 9月6日から7日にかけて、強い勢力を保ったまま日本列島を通過した台風10号。気象庁は「特別警報級」として、事前の避難を呼びかけるなど異例の対応をとった。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、避難所での“3密”を避けようと、「ホテル避難」を選ぶ人が相次いだ。

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 ホテルは自宅よりも頑丈な建物なので、避難者には安心感があったという。SNS上では「GoTo避難所よりGo Toトラベルで温泉付きホテルに避難、ポジティブかつコロナ対策にもなってて良い」などと、「Go Toトラベル」を活用したとみられる人の投稿もあり、「賢いな」「裏技だ」との声も上がった。

 長崎県危機管理課も台風への事前対応として、ホテルや旅館の活用などを記した文書を県内自治体に通知。新型コロナの対策を踏まえ、SNSなどを通して避難所以外の安全な親戚、知人宅への分散避難も呼びかけた。

 五島列島・福江島(長崎県五島市)の「ビジネスホテル三国」(全17室)も、台風通過の数日前から対応に追われていた。台風9号の時も、通常の宿泊料金の約4割引きで客室を提供した。

「この島は高齢者が多く、少しでも地域の役に立ちたいと割引しました。10号はもっとすごいと聞いたので、3日には満室に。位牌(いはい)や思い出のアルバムなどを両手いっぱいに持った住民の方々が来られ、ここで少しでも安心して過ごしていただきたいと思いました」(支配人の梅木志保さん)

 満室後も電話が鳴りやまなかった。梅木さんは五島市に各避難所の場所などを確認し、三国以外の情報提供にも努めた。

 鹿児島県志布志市にある「ホテルポラリス」(全73室)も、3日には満室になった。「新型コロナの影響もあり、近隣の鹿屋市や宮崎県都城市からも問い合わせがあり驚きました」(ホテルスタッフ)。通常は1泊朝食付きだが、翌朝の朝食提供が難しく、宿泊客には朝食の持参を依頼。ホテル側は、窓ガラスに段ボールを貼って養生し、夜勤者を増員するなどして台風に備えた。停電にも見舞われたが、退館時に「安心して帰れます」と涙ながらに礼を言う宿泊客もいたという。


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