趣里 (撮影/写真部・掛祥葉子)
趣里 (撮影/写真部・掛祥葉子)
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趣里さん(右)と林真理子さん (撮影/写真部・掛祥葉子)
趣里さん(右)と林真理子さん (撮影/写真部・掛祥葉子)

 朝ドラ「とと姉ちゃん」で一躍注目を集め、数々の人気ドラマや舞台、映画に出演する趣里さん。9月9~18日に公演の舞台「わたしの耳」に出演する。ケガをきっかけにクラシックバレエの道を諦め、役者の世界へと舵を切りました。作家の林真理子さんが、趣里さんのこれまでの歩みを聞きました。

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*  *  *

林:趣里さんは、2年前に主演なさった映画「生きてるだけで、愛。」で、賞もたくさんいただいたんですよね。

趣里:はい、うれしかったです。

林:うつで過眠症で、自分をコントロールできない女の人が、何とかそんな自分と決別したいともがいているという役で、狂気をはらんだようなコワい表情をするかと思うと、恋人としゃべるときは素っ頓狂なコミカルな表情をして、そして最後は、同じ人とは思えないぐらいの神々しいきれいな表情になって、ほんとにすごい演技だなと思いました。

趣里:ありがとうございます。私、ずっとバレエをやっていて、でもケガをしちゃって諦めざるを得なくて。そのときのどうしようもない気持ちや、何とか気持ちを奮い立たせたときのこと、いろいろなことを考えながらあの寧子という役をやってました。監督(関根光才)も長編は初めてで、思いが合ったというか、すごくやりがいがありました。

林:趣里さんは今はテレビよりも、映画とか舞台に軸を置いていらっしゃるんですか。

趣里:自分ではどちらが軸というふうには決めてないんですけれど、舞台は毎年2~3本はやっています。

林:今度、いよいよ自粛明け初めてとなるシス・カンパニーの舞台にお出になるんですね。

趣里:そうなんです。コロナで「桜の園」も中止になってしまって。

林:そう! 私、チケット買ってすごい楽しみにしてたのに残念でした。今度は「わたしの耳」(9月9~18日)というお芝居で、そのあとすぐ同じ作者の「あなたの目」(22日~10月1日)というのをやるんですね。

趣里:ピーター・シェーファーという劇作家さんが舞台用に二つ書き下ろして、二つとも同じ役者さんが演じることもあるようなんですが、今回は別々のチームで演じます。

林:趣里さんは「わたしの耳」のほうにお出になるんですね。

趣里:はい。私、いつも変わった役が多いんですけど、今回は20代の等身大のふつうの女の子の役なんですが、とにかくセリフ量の多い男性2人に挟まれて感情を変化させていくので、大変です。

林:3人芝居で、共演はウエンツ(瑛士)さんと、もう一人は?

趣里:かもめんたるの岩崎う大さんというお笑い芸人さんなんですけど、劇団もやってらっしゃるんです。

林:演出はどなたなんですか。

趣里:マギーさんです。「ジョビジョバ」というコントユニットのリーダーをされている方なんです。

林:このごろわかんないですよ。外国の人だと思うと日本人だったり……。ナントカビッチとか。

趣里:ケラリーノ・サンドロヴィッチさんですか(笑)。いろんなお名前がありますよね。

林:舞台は何カ月ぶりですか。

趣里:1月のシス・カンパニーの「風博士」というお芝居以来です。

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