竜星涼 矢沢永吉の『成りあがり』から始まった4つの転機 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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竜星涼 矢沢永吉の『成りあがり』から始まった4つの転機

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週刊朝日
竜星涼(撮影/写真部・掛祥葉子、ヘアメイク/TAKAI、スタイリスト/山本隆司)

竜星涼(撮影/写真部・掛祥葉子、ヘアメイク/TAKAI、スタイリスト/山本隆司)

9月4日からシネ・リーブル池袋ほか全国公開(c)2020 映画「リスタートはただいまのあとで」製作委員会

9月4日からシネ・リーブル池袋ほか全国公開(c)2020 映画「リスタートはただいまのあとで」製作委員会

 俳優をはじめモデルや声優にも挑戦し、活躍の幅を広げ続ける竜星涼さん。多彩なキャリの裏には数々の転機があり、すべての始まりは『成りあがり』だった。

【写真】竜星涼さんの出演映画「リスタートはただいまのあとで」の場面カットはこちら

 高校生のとき、学校帰りによく街をフラフラしていた。やりたいことは何も見つからない。母親から、「これでも読みなさい」と、一冊の本を手渡された。高2の夏のことだ。本のタイトルには『成りあがり』とあった。矢沢永吉さんのサクセスストーリーが綴られた本は、ファンにとってのバイブルである。彼の母は、矢沢ファンだった。

「他にすることもないから、黙って読んでみたら、一瞬で昭和の時代にタイムスリップしてしまいました。自分と同じぐらいの年齢だった矢沢さんが、広島から上京した頃の、ギラギラした世界にどんどん引き込まれていきました」

 一気に読み終えると、体の内側からそれまで感じたことのないエネルギーがブワーッと湧き上がってくる気がした。なんでもいい。何か光を掴みたい。そんな思いを胸に宿しながら原宿を歩いているとき、「俳優になりませんか?」とスカウトされた。「これは運命かもしれない」。そう思った。

「でも、いざお芝居の世界に足を踏み入れてみると、俳優の人たちがすごくみなさん楽しそうに、イマジネーション豊かに取り組んでいるのを見て、一気に自信をなくしてしまいました(苦笑)。芝居の基礎があるわけでもないのに、続けていろんな作品に出させていただけたんです。傍目には順調に見えたのかもしれませんが、目の前のお仕事に淡々と取り組む日々が続いていくと、『俺が進むべき道は本当にこれだったのかな?』って思ったり。そうやってモヤモヤしている日々もあったんです」

 10代最後の冬に、スーパー戦隊シリーズの主演に抜擢されたときも、葛藤があったという。

「一つの役と1年以上向き合えたことは、自分にとっての財産になりましたし、アクションをはじめいろんな経験をさせていただけたことは感謝しかないです。ただ、当時は若さゆえの生意気から、“役で注目されるんじゃなく、芝居で注目されたい”と思っていたりもしましたね」

 そう言って、少し遠い目をしながら、「今思い返すと、ガキだな、俺」と照れ臭そうに頭をかいた。

 16年と17年には、183センチの長身を生かして、ファッションモデルとしてパリコレにも出演。最初の年は、たった一人での挑戦だった。


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