結論から言えば、官僚は優秀でも勤勉でも公正でもクソ真面目でもない。大学入試の時にテストができただけで、その後ひたすら「省益」のために働く。ほとんど進歩がなく、幹部クラスの多くは使い物にならない。

 公務員試験では、自分のためでなく社会のために働けるかという評価はなく、「公正」の保証も全くない。

 しかも、最近は、前近代的な職場環境を嫌って官僚よりも外資に優秀な人材が流れ、二流人材が役所に集まる。5~6年働いて、箔をつけて辞めようという確信犯的チャラ男たちも増える。

 一方で、今は少数派となった真面目な官僚たちは「弱い人間」だ。国民のことよりも上に媚びたほうが得だとなれば、正しい道から外れてしまうことも多い。

 だからこそ、国のリーダーは、自らを強く律し、国民のために身を投げ出す覚悟を示さなければ、官僚たちを正しい道に導くことができない。

 しかし、残念ながら、官僚たちは、安倍総理が非常に不真面目で「えこひいき」な人間だと見抜き、出世のためにはそこに取り入るしかないと考えている。「バカで怠慢、えこひいきのチャラ男」官僚たちが羽目を外し、この国を滅ぼす。

 それを止めるには、安倍総理以外のリーダーを選ぶしかない。

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古賀茂明

古賀茂明

古賀茂明(こが・しげあき)/古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。近著は『分断と凋落の日本』(日刊現代)など

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