とりあえず、最後までやりたかったけど終わらなかった問題集を1冊解いてみたらどうでしょうか? しばらくは、寝ても覚めてもその問題集をすると、気持ちも落ち着いてきます。いろいろな科目をやるとどれも仕上がらないので1カ月で1科目・1冊することをお勧めします。わからない問題がたくさんあるかと思いますが、嘆いたり気落ちしたりする必要はありません。今はすぐに答えを見て、なんとなく納得して問題集の最後までやってみましょう。最後のページを見るのは気持ちいいですよ。その気持ちを忘れずに来年の受験まで頑張りましょう。

 4月になって予備校が始まったら、予備校の試験に合わせて点が取れるように、4月、5月、6月の予定、7月、8月の夏休みの予定、9月、10月、11月、12月の年末までの3種類の予定をそれぞれの期間が終わるころに立てる。1月と2月は本番ですので予定には入れません。これは、大学生をしながら受験を考えている人も同じです。

 目指していた大学とは違う大学に進学せざるを得なかった人は、未練を引きずるのはもう、やめましょう。口にこそしませんが、どの大人も未練がある人生を送っています。未練を抱えていかに生きるか? 「あの時にこうすればよかった」と思う気持ちを今に生かし、生きる力にする。「未練は力なり」ということですね。

 今年の経験を、人間として成長する機会にしてほしいと思います。

(構成/庄村敦子)

週刊朝日  2020年3月27日号