「安倍首相の秘書が広島入りしたときに県議などを紹介するために同行しました。安倍首相の秘書らは広島に宿泊しないにもかかわらず、いつもキャリーカートを持参していたので、変だなと思っていた。1億5千万円の選挙資金という報道があった後、なるほどと、納得しました」

 広島地検は近く河井夫妻から事情聴取する予定だ。自民党幹部がこう嘆く。

「安倍官邸と近い東京高検の黒川弘務検事長の定年延長を強引に閣議決定したのに、さしたる効果もなく、河井夫妻の事件に捜査のメスが入った。安倍政権の存亡の危機という声が相次いでいる。コロナ対応で解散は難しいので退陣もありうるという雰囲気だ」

(今西憲之)

週刊朝日  2020年3月20日号

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大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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