デーモン閣下(でーもんかっか)/悪魔、表現者、ご意見番など。魔暦紀元前17年(人類の1982年)、ロックバンドの姿を借りた悪魔の集団、聖飢魔IIの謳・説法方として現世に侵寇。和の伝統芸能と朗読・唄で共演する活動も30年以上のライフワーク。広島県がん検診啓発特使、早稲田大学相撲部特別参与も務める。最新作は『うた髑髏 ―劇団☆新感線劇中歌集―』。10月からソロツアーを遂行。 http://demon-kakka.jp/
デーモン閣下(でーもんかっか)/悪魔、表現者、ご意見番など。魔暦紀元前17年(人類の1982年)、ロックバンドの姿を借りた悪魔の集団、聖飢魔IIの謳・説法方として現世に侵寇。和の伝統芸能と朗読・唄で共演する活動も30年以上のライフワーク。広島県がん検診啓発特使、早稲田大学相撲部特別参与も務める。最新作は『うた髑髏 ―劇団☆新感線劇中歌集―』。10月からソロツアーを遂行。 http://demon-kakka.jp/

 気になる人物の1週間に着目する「この人の1 週間」。今回は悪魔として知られるデーモン閣下。“世を忍ぶ仮の姿のふるさと”広島で「がん検診啓発特使」を務め、劇団☆新感線と長年コラボするなど、人間界のさまざまな現場にいまも出没しつづけている。

*  *  *

 デーモン閣下の1週間はバリエーションに富んでいる。音楽、啓発活動、情報番組出演、相撲の解説……など、さまざまな仕事でスケジュールがぎっしり。

「9月1日(日)の夜、吾輩はマツダスタジアムで、広島県がん検診啓発特使として始球式のマウンドに上がった。大暴投だったけれどな。その後はがん検診啓発のボランティアの人たちとの記念撮影、スタジアムを出てからは世を忍ぶ仮の姿(以下・世仮)の小学生時代のプチ同窓会を開催した。吾輩の世仮の父親は銀行員で転勤が多く、一番長く暮らしたのが広島だった。広島は世仮のふるさとだと思っている」

 翌日、9月2日(月)も広島に滞在。ラジオ・テレビ番組五つに出演している。

「世仮の同級生の娘が広島の放送局のアナウンサーで、彼女の番組にも出演した。ただし、その同級生は広島出身ではない。東京へ引っ越してから出会った。少しややこしいが、とにかく同級生の娘が広島でアナウンサーをやっているのだ」

 広島から世仮の住まいのある東京に戻ったのは9月3日(火)午後3時くらい。

「夜9時くらいまで、10月16日(水)にリリースする吾輩のソロアルバム『うた髑髏‐劇団☆新感線劇中歌集‐』のミュージックヴィデオやCDジャケット、ブックレットの文字・写真などのチェックをした」

 劇団☆新感線は、いのうえひでのりが主宰する、大阪芸術大学舞台芸術学科出身者を中心に1980年に結成された劇団。古田新太、橋本じゅんらが所属している。

「彼らと吾輩は29年間コラボレーションしている。舞台に出演したこともあるぞ。結成時の劇団☆新感線はヘヴィーメタル色が今よりもっと強かった。つまり、激しいロックが好きなメンバーが多かったわけだな。それで、吾輩がヴォーカリストを務めた悪魔集団、聖飢魔IIの黒ミサ(人間界でのコンサートのような形式)にも来てくれていた。吾輩の初ソロアルバムのプロモーションで一悪魔芝居(人間界でいうところの一人芝居)をやったときは、彼らが手伝ってくれた」

著者プロフィールを見る
神舘和典

神舘和典

1962年東京生まれ。音楽ライター。ジャズ、ロック、Jポップからクラシックまでクラシックまで膨大な数のアーティストをインタビューしてきた。『新書で入門ジャズの鉄板50枚+α』『音楽ライターが、書けなかった話』(以上新潮新書)『25人の偉大なるジャズメンが語る名盤・名言・名演奏』(幻冬舎新書)など著書多数。「文春トークライヴ」(文藝春秋)をはじめ音楽イベントのMCも行う。

神舘和典の記事一覧はこちら
次のページ