関電3億2千万円“裏金” 疑惑の“影の町長・Mさん”が生前、記者に語った言葉

2019/09/28 12:33

9月27日に謝罪会見を行った関西電力の岩根茂雄社長(C)朝日新聞社
9月27日に謝罪会見を行った関西電力の岩根茂雄社長(C)朝日新聞社
今年3月、死去した福井県高浜長の森山栄治元助役(C)朝日新聞社
今年3月、死去した福井県高浜長の森山栄治元助役(C)朝日新聞社

 関西電力の八木誠会長(69)や岩根茂樹社長(66)を含む役員ら20人が関電高浜原発が立地する福井県高浜町の森山栄治元助役=3月に90歳で死亡=から、約3億2千万円を受け取っていた問題で、岩根社長が9月27日に会見し、陳謝した。すでに幹部たちは修正申告しているという。

 高浜町は若狭湾に面した関西電力の高浜原発の立地町で、大飯町、美浜町と並ぶ「原発銀座」だ。

 原発マネーの還流かと疑われる3億2千万円の不透明な裏金は、金沢国税局の税務調査で判明した。

 高浜原発や大飯原発の関連工事を請け負う高浜町の建設会社への税務調査をしたところ、工事受注などの手数料として、森山元助役が約3億円を受け取っていたことが判明。その後、森山氏はその一部とみられる金を関電役員ら6人の個人口座に送金するなどしていたことが発覚した。

 2011年からの7年間で、3億円以上もの”裏金”を関電幹部らに送っていた森山元助役。その名前を初めて記者が聞いたのは、2012年3月。

 前年3月に起こった東日本大震災、福島第一原発事故から1年ほど経過した肌寒い日のことだ。原発事故の取材に奔走していた当時、福島で原発の出入り業者がこう教えてくれた。

「あんた、大阪から来たんだったら、関西電力のこともやらんとあかん。関電と原発のことを裏でやっていた人で、モリヤマっていう80歳ぐらいのおじいさんがいる。福井の原発は、この人がいたからあんなたくさんできたんだよ。地元ではあまりのすごさに名前ではなく、Mさんと呼ばれているわ」

 この時、はじめて森山氏の名前を知った。その後、調べていくと、この人物は高浜町元助役であったこと、退職後も市や地域の要職についていること、高浜原発では関電との窓口になっていたことなどがわかった。地元の建設業者の証言。

「森山おじいさんのすごいところは、高浜町から関電に請求書のようなものを送りつけて『○○億円、ください』って平気でやること。もちろんその前に、関西電力のトップとは話をつけているのでしょうが、現場はびっくりですよ。高浜町への寄付なんて、億単位でバンバンとってくる」

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”影の町長”と呼ばれた元助役

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