ある冷静なプレーで試合の流れを引き寄せる 17年ぶりに夏勝利の海星 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ある冷静なプレーで試合の流れを引き寄せる 17年ぶりに夏勝利の海星

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緒方麦週刊朝日
四回表2死二塁、海星・坂本芽玖理の浅い左前打で二走・高谷艦太が激走。先制のホームを踏む(撮影/写真部・加藤夏子)

四回表2死二塁、海星・坂本芽玖理の浅い左前打で二走・高谷艦太が激走。先制のホームを踏む(撮影/写真部・加藤夏子)

六回表1死走者なし、海星・大串祐貴が右越え本塁打を放つ(撮影/遠崎智宏)

六回表1死走者なし、海星・大串祐貴が右越え本塁打を放つ(撮影/遠崎智宏)

  第101回全国高校野球選手権大会第7日(12日)で、5年ぶりに出場の海星(長崎)が3―2で聖光学院(福島)に競り勝ち、17年ぶりの夏の勝利を手にした。走攻守に持ち味を発揮したが、13年連続出場の相手に見せた、ある冷静なプレーが試合の流れを変えた。

 先制点は「足」で奪った。四回表、2死走者なしから4番・高谷艦太が中越え二塁打を放つと、5番・坂本芽玖理が左前安打で続いた。

 このとき、聖光学院の左翼手は浅い位置で守っていた。通常なら走者を三塁で止めるところだが、三塁コーチの宮原真弥は腕を回していた。

「先制点(を狙えるところ)だったので、アウトになったとしても、ホームまで走っていくというのが大事。チームで徹底していることです。甲子園ということもあって、レフトのミスもありうると思いました」(宮原)

 高谷が減速することなく三塁を蹴ると、焦った左翼手の送球は中継の遊撃手の前で2バウンド。二塁走者・高谷が本塁を陥れた。

 守備の見せ場は五回裏だった。先発の柴田連人は4、5番を凡打に仕留めた後に2連打を浴び、2死一、三塁のピンチを背負った。そして8番・片山敬に三塁線へ強烈な当たりを打たれた。

 だが、主将で三塁手の坂本がひざをつきながら好捕。すぐさま一塁へ送球し、失点を防いだ。

「あそこの1点をやるとやらないとでは(試合展開が)ちがったと思う。アウトにできたのでうれしいです」(坂本)

 この好守が追加点を呼び込んだ。

 六回表1死走者なしで、打席に立ったのは2番・大串祐貴。前の2打席は凡退していたが、長崎大会でチームが放った長打20本中、本塁打1本を含む7本を放った強打者だ。

 この打席では途中で狙い球を変えた、と振り返る。
「変化球が来ると思ってたんですけど……。ストレートが一番確率が高かったので、一か八かの賭けだったんですが、ストレートに張っていました」

 カウント2―2からの直球を一本足打法で振り抜くと、打球は右翼席へ飛び込んだ。

「ちょっと詰まり気味だったんですけど、いい角度で飛んでくれたんじゃないかと思います。(本塁打は)目標に挙げていたことなので、達成できてうれしいです」

 九回にも敵失を足がかりに犠飛で1点を追加し、逃げ切った。

 


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