【追悼】ジャニー喜多川さん 天才プロデューサーの命名の流儀とは? 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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【追悼】ジャニー喜多川さん 天才プロデューサーの命名の流儀とは?

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週刊朝日
ジャニーズ事務所の外観(撮影・田中将介)

ジャニーズ事務所の外観(撮影・田中将介)

 KinKi Kids、KAT-TUN、Hey! Say! JUMP、Kis-My-Ft2、Sexy Zone、King & Prince…… 

 数々のスターを育て上げ、天才プロデューサーと呼ばれたジャニーズ事務所の社長、ジャニー喜多川さんが7月9日、くも膜下出血で亡くなった。ジャニーズ事務所のアイドルのグループ名は、ほかの男性タレントとは趣の異なるものが多い。命名には、ジャニーさんのネーミングセンスがいかんなく発揮されていたという。

 放送作家の山田美保子さんは、ジャニーさんの持つ独自の「ひらめき」によるところが大きいと語る。

「ネーミングの天才でもありました。例えば、Kis-My-Ft2はメンバーのイニシャルからとっていた。また、タップダンサーのグレゴリー・ハインズが尊敬するサミー・デイビス・Jr.の靴にキスをしたという逸話をもとにしており、何かしら名前に意味が込められている。最近でいえば、ジャニーズJr.の“7 MEN 侍”。『七人の侍』からとった名前だそうですが、東山紀之さんが、『久々にジャニーさんの大技をみせてもらいました』と言っていました」

 元号の「平成」の名をグループ名に冠したHey! Say! JUMPの名前が発表された時のことを、メンバーの山田涼介は本誌インタビュー(2019年)で振り返っている。

「ジャニーさんがホワイトボードに『平成JUMP』って書いたよね。その時は『マジかよ、元号つけるのか!』って思った(笑)」

 発表された時は、「えっ!?」と驚くような名前でも、グループが活躍するにつれ、メンバーにピッタリだと思えてくるから不思議だ。事務所設立当時(1962年)は、今ほど、男性アイドルは一般的ではなかったが次々とスターを輩出し、開拓者となったジャニーさん。命名にもその精神が生きているのかもしれない。

 ジャニーさんは、2017年の朝日新聞のインタビューでこんな発言をしている。

「僕たちが少しずつ認められることで、社会を変えてきたという意識はある。時代は追っかけるのではなく、創るもの」

 一方で、タレント個人の芸名については、大半が本名。少年隊の東山紀之や、KinKi Kidsの堂本剛、堂本光一などがその例だ。

 実はそこにも、ジャニーさんの「哲学」が込められているという。東山は著書『カワサキ・キッド』(朝日文庫)で、ジャニーさんの芸名に関する考え方について述べている。

<ジャニーさんの「親が子どものために一生懸命考えた名前に勝るものはない」という考えによるものだ。ジャニーさんは「親の教育をきちんと受けた子しか、この世界で生き残っていけない」と言う。僕もそのとおりだと思う>

 芸能界の大物でありながら、子や孫ほど年の離れたタレントから「ジャニーさん」「社長」と慕われて続けてきた。数々のスターの輝きは、こうしたジャニーさんの人柄があってこそ、なのかもしれない。

(本誌・取材班)

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