代表を救った八村塁(左)と渡邊雄太。国際舞台での大暴れが期待される (c)朝日新聞社
代表を救った八村塁(左)と渡邊雄太。国際舞台での大暴れが期待される (c)朝日新聞社

 44年ぶりの五輪出場を決めたバスケットボール男子日本代表は、地元五輪出場に黄信号がともる崖っぷちから急浮上。原動力となったのは米国で研鑽を積む2人のビッグマンだった。

「渡邊雄太と八村塁を招集できたのが大きかった。ともにバスケの本場である米国の大学に進み、エースとして活躍してきました。八村はNBA(米プロバスケットボール協会)ドラフトにかかるのは間違いないと言われています。一昔前を考えればとんでもないことです」

 そう話すのは日本代表を10年以上取材してきたライターの泉誠一さんだ。

 一昨年11月から始まったW杯予選で、日本代表は開幕から4連敗。2人が相次いで合流した5戦目以降は潮目が変わり、破竹の8連勝でW杯出場を勝ち取ると、3月30日に東京五輪出場が決まった。

 NBAでの挑戦を続ける渡邊と、米ゴンザガ大でエースとして活躍する八村。現代表躍進のキーマンといえる2人は、ともに身長2メートルを超える。同様に2メートル超のビッグマンとして活躍し、前回日本男子が出場した1976年のモントリオール五輪の代表、北原憲彦さんも2人に期待する。

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秦正理

秦正理

ニュース週刊誌「AERA」記者。増刊「甲子園」の編集を週刊朝日時代から長年担当中。高校野球、バスケットボール、五輪など、スポーツを中心に増刊の編集にも携わっています。

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