東大の合格発表で喜ぶ受験生ら (撮影/写真部・大野洋介)
東大の合格発表で喜ぶ受験生ら (撮影/写真部・大野洋介)
アンケート回答者の内訳/理系の合格者が尊敬する偉人ベスト10  (週刊朝日2019年4月12日号より)
アンケート回答者の内訳/理系の合格者が尊敬する偉人ベスト10  (週刊朝日2019年4月12日号より)
理系の合格者がオススメする参考書/勝負メシ・勝負スイーツトップ10  (週刊朝日2019年4月12日号より)
理系の合格者がオススメする参考書/勝負メシ・勝負スイーツトップ10  (週刊朝日2019年4月12日号より)

 東大・京大合格者実名アンケートの第2弾は東大理系編。782人の回答をもとに分析すると、尊敬する偉人のトップはやはりあの天才科学者だった。文系編のデータも加え、東大生の「勝負メシ・勝負スイーツ」も紹介する。

【「尊敬する偉人」「勝負メシ・勝負スイーツ」ベスト10はこちら】

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 東大・理系の回答者は782人。文系602人と合わせて、過去最多の1384人が本誌の集計に協力してくれた。

 尊敬する人物では理系らしい回答が目立つ。

 1位は相対性理論で知られる物理学者のアインシュタイン。5位に万有引力の法則などを発見したニュートン、7位に数学者のオイラー、10位には化学・物理学者のファラデーら有名な研究者が入った。日本人の研究者では医師で細菌学者の野口英世が4位。

 理系でも徳川家康や坂本龍馬といった日本の歴史上の偉人は人気が高い。ナチス・ドイツの迫害から逃れるユダヤ人を救った外交官、杉原千畝は文系のアンケートでも上位に入っていた。

 現代の人では、アップル創業者スティーブ・ジョブズが入った。iPhone(アイフォーン)などを世に出した、IT企業の経営者への憧れがあるようだ。

 次はオススメの参考書を見てみよう。

『入試数学の掌握』や『大学への数学』、『化学の新演習』や『化学の新研究』、『新・物理入門』や『名問の森物理』など科目ごとに合格につながった参考書がわかる。

 過去問は赤本、青本に加えて、鉄緑会の問題集などが定番となっているようだ。

 併願大学・学部を見ると、平均併願数は1.8。多かったのは慶應義塾大と早稲田大。併願が100人(延べ)を超えた学部は3学部で、慶大理工学部が302人、早大の先進理工学部が142人、基幹理工学部が102人だった。早慶のほかには東京理科大の理学部が32人、工学部31人、理工学部26人、明治大理工学部が18人だった。

 目立つのは医大・医学部との併願だ。全体の約1割が医大・医学部を併願していた。医師の好待遇は続くとみられているため、医学部を目指す動きは根強い。理I・理IIに合格しても、私立大の医学部に進学するケースもある。

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吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

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