「瀧さんは、11年くらい前に引っ越してきて、奥さんと中学生くらいの娘さんと暮らしていた。キャデラックが好きで、買い替えてましたよ。愛車に娘さんを乗せて出かける、とても子煩悩な方です」

 2~3カ月前に話したという男性はこう話した。

「瀧さんに、出演している映画『アウトレイジ 最終章』を見ましたよ、と話しかけると、瀧さんは『うっ、見られちゃったの』とおどけてました。瀧さんの役は、女性にSMプレイをしかける変態ヤクザの役だったからでしょう」

 自宅のローンを5年ほど前に完済。仕事もプライベートも順調だった中での突然の逮捕。判明しただけでも、出演中のCMが2社、テレビ番組が5本、映画の公開予定作が4本など目白押しだった。自宅からはコカインは発見されなかったが、丸められた韓国のウォン紙幣が見つかった。元厚生労働省麻薬取締官の高濱良次氏はコカインの吸引方法についてこう話す。

「粉末状のコカインを鼻から吸う場合、ストローで吸うと静電気が起き、8割くらいしか吸い取れませんが、紙幣を使うと残さず吸い取れます。コカインは依存度が高く、1日数十回吸うようになり、重症になると、皮膚の下を虫がはいまわるような錯覚に襲われ、皮膚をかきむしったり、虫を取り出そうとピンで刺す場合もある」

 再起できるのか。

「法的な裁定が出て、本人が判断することではないでしょうか。努力する以外にない」(父親)

(本誌・上田耕司)

※週刊朝日2019年3月29日号

著者プロフィールを見る
上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

上田耕司の記事一覧はこちら