「3年前は目新しさがあったのですが、今となっては、ブームは過ぎ去り、Pepperを見かけても、多くの人がスルーしていきます。結局、ロビーやフロント前においても、話しかけるのは小さい子ども。今は、倉庫に眠っています」

 しかし、瀧澤氏はこう高評価する。

「近年、ビジネスホテルにサラリーマンだけでなく、訪日外国人が宿泊するケースが増加しはじめた。フルサービスのホテルとは異なり、ビジネスホテルやカプセルホテルは、宿泊のみで、サービスの特徴が出しにくく、他社との差別化がしにくい。ホテルブランドに大事なのが“コンテンツ作り”を含めたメディアへの露出で、『変なホテル』は頻繁にメディアに取り上げられています。(H.I.S会長兼ハウステンボス社長の)澤田秀雄さんがすごいと思うのは新しく注目されることをやるということ。しかし、続けているとどっかで無理が生じるでしょうが、おそらく澤田さんは最初から見越してやっているでしょう」

 瀧澤氏の指摘通り、「変なホテル」の次の目論見は、さらなる効率化だ。

「キャッシュレスにも力をいれていきます。ただロボットを減らすわけではなく、どちらも生産性を追求するまでです」(ハウステンボス担当者)

 中国アリババグループが開業した未来型ホテルなど、国内だけでなく世界的にもキャッシュレス化の動きが見られる。

「変わり続けることを約束する」を掲げる「変なホテル」は、ロボット社会を勝ち抜いた先鋭ロボットたちとともに、ホテル業界を牽引していけるのか、今後の取り組みに目が離せない。(本誌・田中将介)

※週刊朝日オンライン限定記事