田原総一朗「来年1月“2島返還”進展か 安倍首相の手応えとは?」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「来年1月“2島返還”進展か 安倍首相の手応えとは?」

連載「ギロン堂」

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田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数

(イラスト/ウノ・カマキリ)

(イラスト/ウノ・カマキリ)

 その直後、私は小渕・森両首相をロシア首脳に引き合わせた人物、つまりロシアと特別なパイプを持っている人物2人に会い、マスメディアの報道について質した。すると2人は“ちゃぶ台をひっくり返した、というのは大変な誤報だ”と強調した。現在、ロシアは大変な不況で、プーチンの支持率も大きく落ちている。ロシアにとっては、日本の経済協力が絶対に必要で、プーチンは2島返還には前向きだ、というのである。

 ただし、日米安保条約によって、歯舞・色丹の2島が返還されると、2島に米軍基地が置かれる可能性がある。これでは返還するはずがない、というのである。

 私は、安倍首相に会ったときに、そのことを問うてみた。

 安倍首相は、日米交渉は簡単ではないと思うが、全力を尽くしてやるつもりだ、と答えた。

 実は、プーチンが安倍首相の地元である山口県の長門市で、安倍首相と会談後のテレビの取材に対して、“米軍基地の問題がはっきりしないと返還は難しい”という意味の発言をしているのである。

 当然、安倍首相はそんな事情は十分承知しているはずである。そして、おそらくは、私が安倍首相に会った以前に、トランプ大統領と何らかの交渉を行い、ある手応えを感じ取っているのではないかと思う。そして、そのことを14日のプーチンとの会談で話したのではないか。だからこそ会談時間が延び、シンガポールのリー・シェンロン首相主催の夕食会をすっぽかしてしまったのであろう。

 大胆に予想すれば、来年1月に行われる日ロ首脳会談で、北方2島についての具体策がまとまるのではないか、と私は見ている。

週刊朝日  2018年11月30日号


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田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

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