岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office

 動物写真家・岩合光昭さんが見つけた“いい(こ)”を紹介する「今週の猫」。今回は、シチリア州・アグリジェントの「き猫(にゃ)ん写真」です。

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 シチリア島南部、地中海を望むアグリジェントは、古代ギリシャによって築かれた植民都市。保存状態が良く紀元前5世紀の姿を現代に残すコンコルディア神殿を背景に、猫を撮りたいと探していると、見事なオリーブの老木と三毛猫に出会えた。

 シャッターを切りながら太古の時代に想いを馳せる。この地より地中海を隔て繁栄した古代エジプトでは、ことのほか猫を大切にしたという。歴史に翻弄されても人と猫の関係は変わることがなかったのかと、時を刻んできた老木に手を当て尋ねた。

デジタル岩合
http://www.digitaliwago.com/

※週刊朝日2018年11月23日号

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岩合光昭

岩合光昭

岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

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