宮腰光寛・沖縄北方担当相に疑惑の献金「道義的な点から返金します」

2018/10/15 07:00

宮腰光寛・沖縄北方担当相(C)朝日新聞社
宮腰光寛・沖縄北方担当相(C)朝日新聞社

 第4次安倍改造内閣で初入閣した宮腰光寛・沖縄北方担当相(衆院・富山2区)は、目立たないながら党内では農政通として知られる。

 本誌は2016年7月8日号で当時、TPP対策委員会の事務総長だった宮腰氏が15年、TPP交渉で渡米する際、日本養鶏協会会長(当時)から現金20万円を受け取っていたことを特報した(その後、返却)。

「同じく20万円を受け取っていた森山裕元農相は週刊朝日の報道後の改造で閣外に去った。宮腰氏は当時から入閣待機組だったが、養鶏マネーで後回しとなり、今回やっと入閣できた」(自民党のベテラン議員)

 今回は身体検査はパスしたのか、と本誌が宮腰大臣の政治資金収支報告書をチェックすると、事件を起こした複数の企業から献金があった。

 例えば、14年9月、富山県警などが、技能実習の資格で日本に滞在しているにもかかわらず、不法就労させたとして、北星ゴム工業(富山県黒部市)の入善工場(同入善町木根)を摘発し、48人は入管に引き渡し、逮捕者が出る事件があった。

 宮腰氏の政治資金収支報告書を調べると事件後の14年12月、15年2月に計66万円の資金提供をその北星ゴムから受けていることがわかる。

 08年4月には富山県滑川市発注の下水道工事で、談合したとして、八倉巻建設の八倉巻仁志専務(当時)らが競売入札妨害容疑で逮捕された。逮捕された八倉巻氏は裁判で談合の中心的存在とされ、執行猶予付きの有罪判決が確定している。宮腰氏は事件後の14年に八倉巻氏から100万円の個人献金を受けていた。

 1997年1~2月には富山県入善町の排水工事を巡り、富山県警が地元の11の建設業者を逮捕・書類送検。入札価格を事前に漏らしたと富山県幹部まで逮捕されたが、この談合に加わっていた桜井建設から14年に30万円、15年に32万円、共和土木から14年に120万円、15年に約125万円を受け取った。

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