仙台を本拠地とする楽天の石井一久GMは「東京に行く前に仙台の駅で立ち寄っていただければ」と独特の言い回しで、“地元”東北・秋田から出たスター候補の吉田にラブコール。

 また、「その年の1番の選手」をドラフト1位で指名することを公言する日本ハムもスカウト部長らが視察し、吉田の投球スタイルを絶賛している。

 そして、甲子園大会終了後に「意中の球団」として吉田が口にした巨人も、松井秀喜以来の高卒スター選手の獲得を「悲願」としている。昨年のドラフトでは、競合覚悟で清宮幸太郎(早稲田実→日本ハム)を指名。高橋由伸監督が辞任を表明し、原辰徳氏に3度目の監督就任を要請する報道も出ている。

 近年の巨人は、優勝争いに絡めないばかりか、シーズン中の全裸パーティー騒動や同僚の野球道具を盗んで転売していた窃盗事件など不祥事にも振り回され、踏んだり蹴ったりの状況が続く。巨人はのどから手が出るほど新しいスターの誕生を望んでいるに違いない。

 果たして吉田はどの球団のユニホームを身にまとうのか。注目のドラフト会議は10月25日に開かれる。(本誌・緒方麦)

※週刊朝日オンライン限定記事