森下典子と夏目房之介が語るデキゴトロジーの日々 映画「日日是好日」対談 (1/5) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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森下典子と夏目房之介が語るデキゴトロジーの日々 映画「日日是好日」対談

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太田サトル週刊朝日

約8年ぶりの再会であるものの、一瞬で軽妙な会話のキャッチボールが始まるお二人(撮影=写真部・小山幸佑)

約8年ぶりの再会であるものの、一瞬で軽妙な会話のキャッチボールが始まるお二人(撮影=写真部・小山幸佑)

映画「日日是好日」より。右から樹木希林さん、黒木華さん、多部未華子さん (c)2018「日日是好日」製作委員会

映画「日日是好日」より。右から樹木希林さん、黒木華さん、多部未華子さん (c)2018「日日是好日」製作委員会

映画「日日是好日」の撮影オフショット。樹木希林さんにお茶の所作を教える森下典子さん (c)2018「日日是好日」製作委員会

映画「日日是好日」の撮影オフショット。樹木希林さんにお茶の所作を教える森下典子さん (c)2018「日日是好日」製作委員会

 1978年から92年まで連載された「週刊朝日」名物企画の「デキゴトロジー」。その屋台骨を支えたのが、エッセイストの森下典子さんと、漫画批評家で学習院大学大学院教授の夏目房之介さん。森下さん原作の映画「日日是好日」(10月13日全国ロードショー)の公開を記念して、同窓会的対談が実現しました。

【樹木希林さんにお茶の所作を教える森下典子さんはこちら】

*  *  *
夏目:僕は、原作があっても、映画は映画として見る習慣があるんですね。この映画は、映画としてとても面白かった。

森下:ありがとうございます。原作のエッセー(『日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』・新潮文庫)では、表面的には自分のお茶体験を書いているわけなんです。その側面や底に埋もれていたことみたいなものを、映画によって新しく芽吹かせ見せてくれた。それがうれしかったです。

夏目:映画って、一般の人が見るという前提で作るので、娯楽性を高め、キャラクターを強めに作る傾向がある。だから、映画を先に見るほうが分かりやすいことが多い。100人が見て、100人に同じ時間が流れるのが映画。だけど、見終わった後に流れる時間、考えることは100人全部違う。そこが面白い。この映画も、見る人によっては、お茶の映画ですらないかもしれません。

森下:それ、分かる気がします。家族の映画でもあるし、ヒロインの若い女の子2人がそれぞれの生き方を探していく映画でもある。樹木希林さんが演じるお茶の先生と生徒の師弟関係に魅力を感じたり、映し出される季節のめぐりがキレイだったという方もいたり。いろんな側面を感じてくれたんだなと思いました。

夏目:僕が一番胸にきたのは、黒木華さんが演じる主人公・典子のお父さんが亡くなった時のこと。ここの描き方がよかった。

森下:お父さん役の鶴見辰吾さんが、なんか父に似てる気がしたんですよ。本番前にいらっしゃったときに、『あ、お父さん!』って。

夏目:お父さんって、鶴見さん、年下じゃない?


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