耳が遠い人は大きな声で話しかけられることが実は苦痛!? 専門医が語る「聞こえ」のしくみ (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)
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耳が遠い人は大きな声で話しかけられることが実は苦痛!? 専門医が語る「聞こえ」のしくみ

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出村真理子週刊朝日#ヘルス

聞こえが悪い人ほど大きな音に敏感なことも(※写真はイメージです)

聞こえが悪い人ほど大きな音に敏感なことも(※写真はイメージです)

音がはっきりしない理由

音がはっきりしない理由

 ふだん、私たちは耳で、音や言葉をどのようにして聞いているのでしょうか? また、なぜ年をとると、聞く力は低下するのでしょうか? 週刊朝日ムック『「よく聞こえない」ときの耳の本』では、筑波大学病院病院長で、日本聴覚医学会理事長の原晃医師に、くわしく解説してもらいました。

【図版】音がはっきりしない理由はこちらで解説

*  *  *
 耳は、外側から「外耳」「中耳」「内耳」という三つの部分に分かれています。耳の入り口から鼓膜にかけての部分が外耳で、鼓膜の奥の空洞になっている部分が中耳です。その奥が内耳で、内耳の中には「蝸牛(かぎゅう)」という音を感じる器官があります。蝸牛はかたつむりのような渦を巻いた形をしており、中にはリンパ液が入っています。

 外から入った音は、外耳道を通って鼓膜をふるわせ、中耳がその振動を内耳に伝えます。内耳の蝸牛には、音を感じるセンサーの役割を果たす「有毛細胞」があり、有毛細胞が音の刺激をキャッチして電気信号に変え、脳に送ることで音を認識します。これが、聞こえのしくみです。

■難聴は原因により3タイプに分けられる

 聞こえのしくみのどこかに障害が起こると、聞こえが悪くなり、難聴になります。難聴には、突発性難聴のように突然起こるものと、加齢による難聴のように、少しずつ進むものがあります。また、障害される耳の部位によって、「伝音難聴」と「感音難聴」、両方が重なっている「混合性難聴」という三つのタイプに分けられます。

 伝音難聴とは、外耳や中耳の障害によって起こるものです。外耳道に耳あかが詰まることや中耳炎など、外耳と中耳のトラブルや病気により、音の振動が内耳に伝わらなくなることで聞こえが悪くなります。音が聞こえにくい、小さく聞こえるなどの症状がみられますが、伝音難聴の多くは治療することにより、聞こえが改善される可能性があります。

 感音難聴とは、内耳や蝸牛、脳の中枢神経などが障害されて起こるものです。外から音が入ってきても、振動を電気信号に変換したり、脳に伝えたりすることができないため、聞こえにくくなります。蝸牛の有毛細胞は、一度ダメージを受けると再生できないため、感音難聴には治療が難しいものもあり、その場合は補聴器などで聞こえを補うことが必要になります。


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