巨人が注目している大阪桐蔭・根尾昂(右)と話し込む吉田の胸中やいかに (c)朝日新聞社
巨人が注目している大阪桐蔭・根尾昂(右)と話し込む吉田の胸中やいかに (c)朝日新聞社

 今夏の甲子園大会は終了したが、“主役”となった金足農の周辺は話題に事欠かない。

 大手コンビニのローソンが同校と共同開発した「金農パンケーキ」を秋田県内で再発売したが、連日品切れ。同社広報室によると県外での発売を前向きに検討中だ。地元紙の秋田魁新報社は、報道写真集「金足農感動の軌跡」を発売するや、販売初日に発行部数1万2千部がほぼ完売した。

 一方、「時の人」となったエース吉田輝星は高校日本代表に合流。好きな球団に巨人を挙げたが、目標の選手は楽天の則本昂大。楽天のゼネラルマネジャー(GM)に就任した元ヤクルトの石井一久氏が「ぜひ東北でプレーを」と、吉田にラブコールを送るなど、今秋のドラフト会議でも注目が集まることは必至だ。

 だが、「急がば回れ」と大学行きを勧める声もちらほらと出ている。

「流しのブルペンキャッチャー」ことスポーツジャーナリストの安倍昌彦氏は「猛烈な回転の快速球と打者に向かっていくメンタリティーは(則本が)目標になる」とするが、直球を生かす多彩な変化球を持つ吉田が手本にすべき投手にはヤクルトの小川泰弘を挙げる。「内角を攻められて、外角の変化球で打ち取れる、試合をつくれる投手ですね」(安倍氏)

次のページ