経営ノウハウがない歯科医の末路 開業して念願だった「城主」が転落するワケ (2/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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経営ノウハウがない歯科医の末路 開業して念願だった「城主」が転落するワケ

連載「歯科医が全部答えます! 聞くに聞けない “歯医者のギモン”」

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若林健史週刊朝日#ヘルス

 私も開業の際には人並みに苦労しました。当時、叔父が経営している歯科医院に勤務していたのですが、「そろそろ、開業したい」というと、「じゃあ、銀行でお金を借りなさい」といわれ、「???」。

 恥ずかしながら銀行はお金を貯金するところであって、お金を借りる場所だなんて、よく知らなかったんです。

 銀行で最初は冷たくあしらわれ、何軒目かで、ようやく話を聞いてもらうことができました。自分の理想とする歯科医院コンセプトを熱く語ったところ、担当の人から、

「そういう歯科医院がなくて探していた」

 その人は歯周病に悩んでいて、専門の歯科医院を探していたそうです。

 自信を持って立ち上げた医院でしたが、開業当初は患者さんが本当に来てくれるのか、不安がありました。

 最近では新規開業をサポートする業者があり、お金を払えばホームページの作成や内覧会の実施、チラシ配布などをやってくれるようになりました。読者のみなさんも新規開業の歯科医院がのぼりを立てていたり、歯ブラシを配ったりしていてもらったことがあるでしょう。こうした業者はすごく繁盛していると聞きます。開業は歯科医の夢ですが、歯科医院の数が多い現在、競争も大変だということです。

■治療の腕前と経営手段は別物?

 さて、読者のみなさんにとっての関心事は何より、経営手腕と歯科医師としての腕は別物なのかどうかという点だと思います。

 これはどちらともいえませんが、腕さえよければやっていけるかというと、それは難しいと思います。

 なぜなら、歯科治療には家賃、水道光熱費、人件費だけでなく、材料費、歯科技工士に補綴(ほてつ)物(かぶせものや入れ歯など)を作ってもらうための技工料など、その他にも高額なコストがかかります。お金が入ってこないと患者さんにしてあげたい治療が、できないからです。

 そうした意味では、スタッフが極端に少ない、例えば歯科医師が1人だけですべてをこなしている歯科医院がありますが、これは患者さんにとっては不親切であると思います。


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