野崎さんの遺体は「変死」として和歌山県警に連絡が入り、行政解剖となった。その後、簡易鑑定で覚せい剤反応が出たのだ。

「それがあったのか、5月26日と29日、2回、警察が幸助の自宅に捜索にやってきました。遺体が戻り、29日に通夜だったのですが、その時も警察の人が20人以上もいて、捜索し、すごい物々しさでしたよ。そして、妻や親族や会社従業員、お手伝いさんらが次々に警察に呼ばれました。『覚せい剤はやってないか』とびっくりするようなことを聞かれ、注射痕がないか、尿検査もされたそうです。また、幸助の知人らには警察から、覚せい剤をやっていたか、という問い合わせが次々に入ったそうです」(前出の親族)

 和歌山県警は地元の所轄署に加えて、本部から2人の捜査員を派遣。事情を聞いているという。

「野崎さん自身が覚せい剤を使用していた様子はうかがえない。何者かに覚せい剤を飲まされ、中毒死したことも考えられる。事件性があるかどうか、わからない。しかし、和歌山では古くはカレー毒物混入事件、最近では白浜で夫が妻を事故死に見せかけ殺害していた事件があった。慎重に捜査を進めている」(捜査関係者)

 野崎さんが経営していた会社の関係者はこう話す。

「警察から『覚せい剤やっとらんか』と腕をまくられ、尿検査もされた。社長の自宅の捜索も、隅から隅まで徹底して調べていた。あんな様子見ていると、そりゃ、覚せい剤を飲まされて死んだと思いますよ。実は社長、全財産を愛犬に相続させると話していた。その愛犬が突然、5月6日に死んだんです。すると後を追うように元気だった社長も急死。絶対におかしいと思います」

 野崎さんは記者が取材した際、こう話していた。

「仕事も女性も一生現役、死ぬまでや。だから元気でおれる」

 その言葉通り、現役のまま、「謎の死」を遂げることとなった。一体、何があったのか?