岩下志麻が告白「自分の中の母性と女優の間でうつっぽくなった時期も…」 (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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岩下志麻が告白「自分の中の母性と女優の間でうつっぽくなった時期も…」

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植草信和週刊朝日#ドラマ

 女優生活60年の節目を迎えた岩下志麻さん。初めてカメラの前で演技したときから篠田正浩監督との結婚秘話や妻、母、女優としての葛藤。さらに同志的絆で結ばれた映画監督や共演者たちとのエピソードなどを語り尽くしてくれた。

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 映画史研究家の春日太一氏がまとめた岩下さんのインタビュー集『美しく、狂おしく 岩下志麻の女優道』が話題になっている。まず、その話から語っていただいた。

「女優歴60年だから何かしようという考えはまったくなかったのですが、たまたま春日太一さんからタイミングよくお話があって、古い記事を貼り付けたスクラップに目を通したり、DVDを見たりして思い出したことを話させていただき、一冊の本になりました。60年の歩みを記録として形にすることができてよかったと思っています。女優としての私は本当に幸運でした。映画全盛の時代に木下恵介監督や小津安二郎監督がいらした松竹に入って、興行成績が悪くてもどんどん作品を作っていただいて成長させてもらうことができたのですから。大手の映画会社があまり映画を作らなくなってからは篠田と独立プロを設立して、さまざまな役柄を演じることができたことも幸運でした」

 延べ22時間に及んだというインタビューで構成されている本書で語られる60年間の女優人生は、華麗だが真摯で一途。困難な状況に立たされても生来の向日性で克服してきたひとりの女性の、勇気ある言葉に充ちている。

 取り上げられている映画は「笛吹川」から「お墓がない!」までの41作。「好人好日」「古都」での清純な娘役から「心中天網島」「鑓の権三」にいたる円熟期、そして「鬼龍院花子の生涯」「極道の妻たち」のやくざの妻までの幅広い役柄を変幻自在こなしてきた演技力は、「神業に近い」と言っても過言ではない。

「他の人間になれることが、私の女優としての最大の喜びです。その作品で他の人間になれる、今までと違った人間になれるということで役をえらんできました」


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