不祥事や倒産も…企業が陥る「不条理」を回避するには (2/4) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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不祥事や倒産も…企業が陥る「不条理」を回避するには

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中川透週刊朝日
菊澤研宗(きくざわ・けんしゅう)/著書に『戦略学』(ダイヤモンド社)、『なぜ「改革」は合理的に失敗するのか』(朝日新聞出版)など

菊澤研宗(きくざわ・けんしゅう)/著書に『戦略学』(ダイヤモンド社)、『なぜ「改革」は合理的に失敗するのか』(朝日新聞出版)など

「一つは、制度的なマネジメントです。安全性のルールをつくるなどして、しくみや制度を設けてコストを下げ、制度依存的で他律的な従業員の行動を促す。もう一つが、従業員の自律的な価値判断を引き出す哲学的なマネジメントです。
 変革のための取引コストは大きいけれど、現状を維持することが正しいのか。コストはかかるけれど、安全対策を向上させないことが正しいのか。こうした価値判断をすることが、不条理の回避につながります」

――価値判断は人それぞれで分かれます

「確かに、価値判断は主観的なので、責任を伴います。だから、避けたがる上司も多いことでしょう。そういう人が集まると、客観性や全会一致ばかりを重んじる無責任な組織になってしまいます。

 しかし、価値判断こそが上司やリーダーの役割です。中立的・客観的な立場を貫くと、価値判断は難しいことも多い。そこで、価値判断の際にスタンスを与えてくれるのが経営理念であり、不条理の回避にも有効です。優れた経営哲学や経営理念は、人間的で人の心に響く。何が正しく、価値あることで、何をなすべきなのか。こうした判断をする際のよりどころとなります」

――多くの会社は経営理念を持ちますが、心に響かない美辞麗句も多いです
「客観的な損得計算の結果とは別に、人間は主観的な価値判断のもとでも行動できます。そのような人間的な行動に、多くの人は心動かされます。


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