「500日で10億円」の無茶振りから…あの「甘栗」開発秘話

秦正理週刊朝日
 いまや定番商品となった「甘栗むいちゃいました」。しかし、その開発の裏にはとんでもない無茶振りがあった――。

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 1997年秋、鐘紡の食品事業部門(現クラシエフーズ)が手がける菓子や飲料の売り上げは、どれも中規模クラス。新たな商品開発を迫られていた。

 10億円稼げる商品を作れ。期間は500日──。

 社長の指令で、社員2人と研究員1人のプロジェクトチームが立ち上がった。その中心となったのが飲料部門にいた有賀文威。当時33歳。

「それまで自社製品のビッグブランドがなかった。次世代を担う代表商品を作ってくれということでした」

 飲料部門を外され、突如新規プロジェクトを任されることになった有賀は頭を抱えた。世間では何が売れ、支持されているのか。外部の調査会社の協力を得ながら、情報収集に時間を費やした。有賀はひそかに商品の輪郭を描いていた。それは、ポケットに入るサイズだ。92年に鐘紡が輸入販売しヒットしたタブレット菓子「フリスク」や、かつて販売した「マイルドチョコ」がヒントになった。

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