野島裕子(のじま・ゆうこ)さん/ヨガとルーシーダットンのインストラクターとして活動中。身体が硬くても行え、男女・年齢問わず楽しめるオリジナルヨガも提案している。
野島裕子(のじま・ゆうこ)さん/ヨガとルーシーダットンのインストラクターとして活動中。身体が硬くても行え、男女・年齢問わず楽しめるオリジナルヨガも提案している。

 忘年会の季節で体はもちろんのこと、脳や心も疲れている人は多いだろう。身も心もすっきりするのにおすすめなのが「ルーシーダットン」だ。

【「ルーシーダットン」のやり方はこちら 】

 ルーシーダットンとはタイの伝統医学のひとつ。「ルーシー」は仙人・修行僧を表す。仙人が、厳しい修行で疲れてしまった体を自分で整え、健康を維持していたことが始まりとされ、タイでは古くから伝えられてきた。その歴史はなんと2500年前にさかのぼるという。

「ルーシーダットンは鼻から息を吸い、口から息を吐く独特の深い呼吸法と共に行います。そして息を吸いながらポーズをとり、息を吐きながら体を温める。この呼吸とポーズを繰り返すことで、体のゆがみの矯正、コリの解消はもちろん、体の代謝がアップしてダイエット効果も期待されます」

と野島裕子さん。

 まずは“吐く息”に意識を集中してみよう。

「口をすぼめて、少し強めに息を吐ききってみましょう。吐く息に意識を集中すると、他のことは何も考えられませんよね」

 確かに!

「この呼吸を繰り返すだけでも、頭の中は『無』になるので、脳のリセットにはいいと思います。そしてこの呼吸に簡単なポーズを組み合わせるだけで体が温まり、免疫力がアップし風邪防止にもつながるのです。さあ、では簡単な二つのポーズをやってみましょう」

 全部で214ある仙人体操の中から野島さんが選んでくれたのは「羽根を休める水鳥の仙人」と、「英雄のポーズをとる仙人」だ。

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