『サーキットの狼』作者が披露 ヒット作“発車”出遅れのわけ

太田サトル週刊朝日
「東京モーターショー2017」のトミカコーナーに、漫画『サーキットの狼』作者の池沢さとし(現・池沢早人師)氏が10月26日、登場した。スーパーカーブームを生んだ伝説のヒット作の誕生秘話を語った。

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「連載許可が下りるまで、すごく時間がかかったんですよ。子供が(車に)乗れないから、『ジャンプ』には向いてないだろうと」

 約40年前、「週刊少年ジャンプ」に連載された作品について、こんな秘話をトークショーで披露した。約2年間かけて説得に成功、連載にこぎつけたという。

 当初の人気は真ん中程度。スーパーカーが公道でレースする「公道グランプリ」の展開に入り、読者アンケート1位で看板漫画に。日本中の少年がカメラを手にスーパーカーを追いかけるブームにつながった。

 池沢氏はレーサーとしての顔も持つ。当時の愛車ロータスヨーロッパを運転しながら、ブームを肌で感じたという。

「環八や東名高速のサービスエリアで、カメラを構える少年がどんどん増えたんですよ。テレビや新聞などで話題になったのはその半年後。間近でスーパーカーを見て目を輝かせる姿を見ていますからね。実感できたのはうれしかったですね」

 会場では、ミニカー・トミカシリーズの「赤いロータスヨーロッパスペシャル─このクルマからサーキットの狼はうまれた─」が限定発売された。作品の主人公・風吹裕矢の愛車がモデル。池沢氏が細部まで監修し、何度も試作を重ねた。

 作中のロータスは、池沢氏が当時乗っていたのと同じ白いボディー。今回のトミカは赤いボディーに白いラインと反転させた。「新井薬師の商店街に、見たことのないカッコいい車が止まっていたんですね。それが赤いロータス。『こんな、レースマシンのような車が街を走っていいの?』と強烈な印象を受けました」

 漫画家生活半世紀の池沢氏。トミカを手にブームを懐かしむかのような表情をみせた。(本誌・太田サトル)

週刊朝日 2017年11月10日号

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