元自民党政調会長 亀井静香「晋三は改憲なんて本気で考えていないと思う」 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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元自民党政調会長 亀井静香「晋三は改憲なんて本気で考えていないと思う」

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亀井静香(かめい・しずか)/1936年生まれ。運輸相、自民党政調会長などを歴任。2005年には国民新党を結党。今回の衆院選に出馬せず政界を引退した

亀井静香(かめい・しずか)/1936年生まれ。運輸相、自民党政調会長などを歴任。2005年には国民新党を結党。今回の衆院選に出馬せず政界を引退した

 血税635億円もかけた衆院選は自民党が283議席(追加公認含む)と大勝、公明党とあわせて全議席の3分の2を上回る勢力となり、憲法改正の発議が可能となった与党。今回の総選挙で引退した政界の重鎮、亀井静香氏が“晋三”と呼ぶ首相の本心を語った。

*  *  *
 今回の選挙戦、小池百合子氏の希望の党は絶望の党に変わってしまったね。小池氏は2005年の郵政選挙の時に「女刺客」として活躍して「ようやるわい」と思ったけど、今回は「排除」だと言ってはいけないことを言ってしまったな。やはり人を選別するようなことを言ってはいけないよ。これで「小池の色香も失せにけり」だな。行き場を失った野党議員は、立憲民主党を立ち上げた枝野幸男氏のほうに流れるだろうね。

 今回の自民党の公約には憲法改正が入っていたが、私は晋三は改憲なんて本気で考えていないと思う。今の政治家にとって改憲は流行り言葉やファッションみたいなもんよ。しかし、本気で改正となるとものすごいエネルギーが必要だ。自民党内や公明党や他の野党などとの調整がまとめられるとは思えない。それに、国民投票で国民がノーと言ったらどうするのか。

 もう一つ、晋三が解散の理由に挙げた北朝鮮問題は、一歩間違えば日本の破滅につながるのではないかと危惧しているよ。本来こんな時は与野党が協調して事に臨むべきで、選挙で国論を分けるようなことをするべきではない。晋三には解散より前にそう進言したんだが、明確な答えは得られなかった。

 晋三はトランプ米大統領に追随して「対話より圧力を」などと言っているが、いざ戦争になった時に被害を受けるのは日本や韓国であって、米国ではない。トランプ氏と2人3脚でいいわけがない。独立国なんだから、日本が米国を諌めて、対話を促すべきだろう。ただ、私は晋三も本当はその辺りは理解していると思うけどね。政治家は表で言うことと本心は違うからね。

 私は福島第一原発事故に対応した経験から、これからの日本は脱原発、再生可能エネルギーでいくしかないと思っている。今、私の会社で250億円を投資して、太陽光やバイオマスの発電設備をつくっている。自民党の政策は変わらんが、そんな政治家に説教しているヒマがあったら、その間にどんどん事業を興して、民間の力で普及させてしまえばいい。政界は引退しましたが、今も毎日、忙しいよ。(構成/本誌・小泉耕平)

週刊朝日 2017年11月3日号より加筆


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