10月4日、札幌ドームでファンに手をふる大谷。ホーム最終戦のセレモニーで(c)朝日新聞社
10月4日、札幌ドームでファンに手をふる大谷。ホーム最終戦のセレモニーで(c)朝日新聞社

「できすぎでしょ……」

 ベテラン記者にこう言わしめたのは、札幌ドームで10月4日に行われた日本ハムの本拠地最終戦で投げた大谷翔平(23)。究極の二刀流“4番・投手”で先発した選手は長いプロ野球の歴史の中で2リーグ制以降66年ぶり2人目だという。MAX162キロを投げ、ヒットも打ってホームを踏み、2安打完封と、マンガの主人公のような活躍だった。

「5年前、メジャー志向の大谷をドラフトで強行指名した日ハムが『二刀流』と言い出したとき、パイオニア精神旺盛な大谷を翻意させるためでしかないだろう、と思いました。実際、最初は、評論家も『やめたほうがいい』の大合唱。彼は結果を出すことで黙らせてきたわけですからね」(同前)

 いまやすっかり市民権を得た“二刀流”大谷は、今オフ、ポスティングシステムを利用したメジャー移籍が確実視されている。4日の登板が国内で大谷が投げる姿を観戦する最後の機会だった可能性が高いのだ。

「“大谷ロス”は大きいですよ。彼の人気は球団の枠を超えていますし、二刀流ですから、実質的には日本を代表する投打2人分の穴があくわけですからね」(スポーツ紙デスク)

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