神戸牛づくしコースデザート以外の7皿全てに、総料理長自ら競りで一頭買いした神戸牛を使用する懐石料理(内容は日によって変更)。1万3800円。税込み。夜はサービス料10%がかかる。写真は手前から、炭火窯焼サーロインステーキと泡醤油、ハネシタ(肩の脂身が多い部分)を用いた握り寿司、ほぐしたチマキ(すね肉の一部)も入った鱧の真丈椀(撮影/倉田貴志)
神戸牛づくしコース
デザート以外の7皿全てに、総料理長自ら競りで一頭買いした神戸牛を使用する懐石料理(内容は日によって変更)。1万3800円。税込み。夜はサービス料10%がかかる。写真は手前から、炭火窯焼サーロインステーキと泡醤油、ハネシタ(肩の脂身が多い部分)を用いた握り寿司、ほぐしたチマキ(すね肉の一部)も入った鱧の真丈椀(撮影/倉田貴志)
神戸牛懐石511東京都港区赤坂4-3-28 ディアプラザ赤坂B1/営業・11:30~14:00L.O.、18:00~22:00L.O./休日・日祝(撮影・倉田貴志)
神戸牛懐石511
東京都港区赤坂4-3-28 ディアプラザ赤坂B1/営業・11:30~14:00L.O.、18:00~22:00L.O./休日・日祝(撮影・倉田貴志)

 著名人がその人生において最も記憶に残る食を紹介する連載「人生の晩餐」。今回、漫画家・庄司陽子さんの「神戸牛懐石511」の「神戸牛づくしコース」だ。

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 私は高校生で漫画家デビューしたんですけど、その後が続かなくて。短大卒業後は毎月4本ずつ8カ月間連続で持ち込んだけど、全部ボツ。編集者には、「嫁に行ったら」と言われました。お金がなく、昼食時を狙っては編集部を訪問。編集者に喫茶店に連れていってもらって、「いつもの」とドライカレーを頼む。それが一日の最初の食事という生活をしていました。

 それがね、売れ出してからは一変。私、25歳のとき、五反田(東京都品川区)にマンションを買いましたもん。

 このお店は、以前の担当編集者に連れていっていただきました。懐石仕立ての料理すべてに、牛肉が使われている。運ばれてくるたびに説明を受け、そのアイデアに感動。聞いたこともない部位が使われているので、楽しいですよ。お肉の脂がいいんでしょうね、全然もたれないんです。私、糖尿病ですけど、食べても数値が上がりません。

 こんな贅沢な食事ができて、幸せ。あの時、諦めずに頑張って良かったわよ、ほんと。

「神戸牛懐石511」東京都港区赤坂4‐3‐28ディアプラザ赤坂B1/営業時間:11:30~14:00L.O. 18:00~22:00L.O./定休日:日祝

週刊朝日 017年9月22日号