ベイビー・ドライバー」が8月19日から新宿バルト9ほか全国公開される(※写真はイメージ)
ベイビー・ドライバー」が8月19日から新宿バルト9ほか全国公開される(※写真はイメージ)

「ベイビー・ドライバー」が8月19日から新宿バルト9ほか全国公開される。「ショーン・オブ・ザ・デッド」などで世界に熱狂的なファンを持つ英国人監督エドガー・ライトのハリウッド進出作。ケヴィン・スペイシーとジェイミー・フォックスというアカデミー賞俳優が脇を固めているのも話題だ。

 ベイビー(アンセル・エルゴート)は、その天才的なドライビング・センスが買われ、組織の運転手として働いている。その仕事とは、銀行や現金輸送車を襲ったメンバーを確実に逃がすこと。子供の頃の交通事故で父母を亡くし、自らも耳鳴りに悩まされ続けている彼は、音楽を聴くことで耳鳴りが消え、その運転能力が覚醒する。そして誰も止めることができないイカれたドライバーへと変貌する。

 しかし、恋人デボラ(リリー・ジェームズ)の存在を組織のボスのドク(ケヴィン・スペイシー)に知られたベイビーは、このクレイジーな環境から抜け出す決意をする。だが、その最後の仕事=合衆国郵便局襲撃が、思わぬ方向へ暴走を始めて……。

■渡辺祥子(映画評論家)
評価:超オススメ、ぜひ観て
犯罪組織の「逃がし屋」少年を描くドラマは、見え隠れするボスのズルさが緊張感を煽ってスリルを増す。ノリの良い音楽、その音楽が覚醒させる少年の運転技術が生むスピード感。英国人監督らしい皮肉が利いてイイ味。

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