6割は手術ができない“肺がん” 副作用少ない新薬で新たな光 (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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6割は手術ができない“肺がん” 副作用少ない新薬で新たな光

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肺がん薬物治療に新たな光が見えた(※写真はイメージ)

肺がん薬物治療に新たな光が見えた(※写真はイメージ)

 抗がん剤、分子標的薬で、さまざまな薬が開発され、治療の選択肢が増えてきた進行肺がんだが、さらに、延命や根治できる割合の高い免疫療法薬(免疫チェックポイント阻害薬)が登場した。肺がん薬物治療に新たな光が見えた。

 肺がんは、年間13万3800人がかかる。年間死亡者数は7万7300人で、がんのなかで第1位だ(2016年がん統計予測・国立がん研究センター)。ミュージシャンの吉田拓郎さんや俳優の柴田恭兵さんらも患った経験を持つ。根治を目指すには手術が不可欠だが、肺がんは無症状で進行し、転移もしやすいため、6割ほどは手術ができない進行がんで見つかる。その状態になると、1年生存率はわずか3~4割だ。

 そんな難治性のがんだが、近年、肺がんの85%を占める非小細胞肺がん(腺がん、扁平上皮がん、大細胞がん)に対する薬が大きな進歩を遂げている。その代表的なものが免疫療法薬、つまり免疫チェックポイント阻害薬だ。

 これまでの薬は、増殖するがん細胞をじゅうたん爆撃のようにたたく「抗がん剤」、または、がんの生存や増殖にかかわる分子を狙ってピンポイントにたたく「分子標的薬」だった。

 しかし、抗がん剤は正常な細胞も攻撃してしまうため副作用が重くなるというデメリットがあり、分子標的薬は遺伝子変異のあるがんにはよく効くが、喫煙者に多い扁平上皮がんなど特定の遺伝子変異がないがんでは使用できなかった。

 一方、免疫チェックポイント阻害薬は、がん細胞そのものをたたくのでなく、自身の持つ免疫力をサポートしてがん細胞を攻撃する。詳しく言うと、がんを攻撃する免疫システムにブレーキをかけるたんぱくの結合に割って入り、免疫システムに元気を取り戻させ、再びがんを攻撃できるようにするのだ。

 このメカニズムを持つ薬を抗PD-1抗体といい、有名なのが、ニボルマブ(商品名オプジーボ)だ。

 14年9月に発売されて以来話題となり、肺がんの免疫チェックポイント阻害薬では唯一の存在だったが、このたび同じ作用を示す新たな“ライバル薬”が登場した。ペムブロリズマブ(商品名キイトルーダ)だ。17年2月から保険で使えるようになった。


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