岩合光昭の今週の猫
岩合光昭の今週の猫
(c)撮影/岩合光昭 
(c)撮影/岩合光昭 

 動物写真家・岩合光昭さんが見つけた“いい(こ)”を紹介する「今週の猫」。今回は、トルコ・ボスポラス海峡の「女子猫(にゃー)生」です。

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 イスタンブールの旧市街から30分ほど車を走らせ、ボスポラス海峡へ向かう。海の向こうがヨーロッパ、こちら側がアジア。東西文化の交差点と言われるトルコの象徴的な場所だ。

 海峡にカメラを向けていると、一匹の猫が歩いてきた。そのまま通り過ぎると思いきや、おしゃべりをしていた女の子たちの背後で、突然ペタンと座りこんだ。おそらく彼女たちの鞄から美味しいにおいがするのだろうが、さりげなく女子学生の仲間入りをしたように見えて、微笑ましかった。

週刊朝日 2017年5月5-12日号

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岩合光昭

岩合光昭

岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

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