多くの「アニマルガール」が登場するけものフレンズ (c)けものフレンズプロジェクトA
多くの「アニマルガール」が登場するけものフレンズ (c)けものフレンズプロジェクトA
けものフレンズの魅力を語るプロデューサーの福原慶匡さん。アニメ制作会社ヤオヨロズの取締役でレコード会社つばさプラスの代表取締役なども務める(撮影・多田敏男)
けものフレンズの魅力を語るプロデューサーの福原慶匡さん。アニメ制作会社ヤオヨロズの取締役でレコード会社つばさプラスの代表取締役なども務める(撮影・多田敏男)

 今年、ネット上で話題をさらったアニメといえば「けものフレンズ」だ。テレビ東京の放送は終わったが、ブルーレイディスク(BD)付きの「オフィシャルガイドブック」が順次発売される予定だ。「あなたは◯◯なフレンズなんだね!」といった「けもフレ構文」も広まり、作品の勢いは衰えていない。けものフレンズを制作している会社「ヤオヨロズ」の取締役で、プロデューサーの福原慶匡(ふくはらよしただ)さん(36)に、作品のヒットの秘訣を聞いた。

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――テレビ放送ではファン同士が盛り上がっていました。

 リアルタイムで放送を見ている人は、すぐにネットで感想を書き込んでくれました。昔僕たちも少年ジャンプなどが発売されるといち早く読んで、学校で話しました。人気ドラマやアニメもみんな見ていて、意見交換が当たり前のようにできていました。いまは作品の種類が増えたので、みんながいっしょに楽しめるものは、年にいくつかしか出てこなくなってしまいました。けものフレンズは皆さまのおかげでそのようなポジションの作品になれたので、ありがたかったです。

――ブログやツイッターで、多くの人が感想を発信しています。

 配信サイト「ニコニコ動画」では、コメントの書き込み数が増加。3月25日のニコニコ生放送「1話~11話振り返り一挙放送」では270万超と、アニメスペシャルとして過去最高となりました。ネットでは過去最高ともいえる盛り上がりになり、すごくうれしい。ファンが応援してくれた結果の数字です。たつき監督はニコニコ動画などに自主制作の作品を投稿した経験があり、動画を上げるとどんな反応があるのか、細かく把握しています。各カットの長さも、コメントを入れやすくしている。そうしたことが、みんなが集まる作品につながりました。音楽の分野もユーザーが使うメディアは、変わってきています。昔は最終調整するときは、大きなスピーカーで聴いていました。いまは、スマホのイヤホンで聴くこともあります。

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