室井佑月「おなじ人間なんですが」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

室井佑月「おなじ人間なんですが」

連載「しがみつく女」

ロボット調査により異常な数値が出た原発(※写真はイメージ)

ロボット調査により異常な数値が出た原発(※写真はイメージ)

 福島第一原発の安全性を無視したり、「衝突」という言葉で憲法違反をごまかす政治家たち。作家の室井佑月氏は、自らの利潤を求める“リーダー”たちから「おなじ人間として見られていないような気さえする」と訴える。

*  *  *
 ここ数年で、所得格差が広がり、我々国民の価値はずいぶん下がったように思う。もちろん、我々がそれを望んでいるわけじゃない。道徳心の欠片(かけら)もないこの国のリーダーといわれる人たちから、

(あいつらは俺らと違って、代えがたくさんいるからね)

 そんな風に思われている気がするのだ。

 もちろん、あたしたちにだって生活がある。なにがあっても守りたい子どももいる。それは彼らだっておなじはずなのに、まるでおなじ人間として見られていないような気さえする。

 福島第一原発の2号機原子炉格納容器の内部を撮影した先月末の調査で、放射線量は毎時530シーベルトと推定された。そしてまた、今度は毎時650シーベルトと、さらに上回る数値が出て来た。

 この異常な数値は中に入れたロボットが出してきた。が、そのロボット調査もうまくいっているとはいいがたい。650シーベルトを叩き出したときの調査で、ロボットのカメラは2時間で故障したという。

 さて、ここからが問題だ。原発内の数値を測っても故障しないロボットが出来たとしても、その後、どうやって溶け落ちて形も不明な燃料を取り出すの? そして、それをどうやって安全な場所に運んで保管するの?


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい